オーダースーツ 銀座英國屋コラム【結婚式】新郎の服装はタキシードが人気!プロが伝えるおしゃれな衣装の選び方や手配のコツ
【結婚式】新郎の服装はタキシードが人気!プロが伝えるおしゃれな衣装の選び方や手配のコツ
「新郎は、結婚式で何を着たらいいんだろう?」
「タキシードを、どう選んだらいいか知りたい」
結婚式場が決まり、今後の準備として最初に着手するのが「衣装選び」です。
新婦の衣装に比べて新郎の服装は選択肢や情報が少なく、悩まれる方も多いかもしれません。しかし、服装の種類やそれぞれにふさわしい場面を知っておけば、納得してお好みの1着を選ぶことができます。
この記事では、結婚式で着用される新郎衣装の種類や特徴、タキシードの選び方やオシャレなコーディネートのコツを詳しく紹介しています。
さらに、衣装にかかる平均費用や手配方法などについても整理し、衣装選びについての知識をトータルでご理解いただけるようまとめています。
なお、本文の内容を先にご紹介すると、以下の通りです。
・新郎の服装は5種類ある
・人気の衣装はタキシード
・オシャレなタキシード選びには、3つのポイントがある
・タキシードをおしゃれに見せるには、コツがある
・新郎衣装でよくある質問について
・レンタルと購入のメリットデメリット
これから結婚式の衣装選びをスタートする方が、納得してご自身に合う衣装を選ぶための一助になりましたら幸いです。
目次
新郎の服装は5種類
結婚式で新郎が着用する衣装としてはタキシードが一般的ですが、他にも種類があります。
ここではよく選ばれている衣装として、次の5種類の特徴をご紹介します。
- タキシード
- モーニング
- フロックコート
- テールコート
- 紋付袴
それぞれの特徴を知っておくと、自分に合う衣装が分かり、衣装を試着する際も楽しいひと時となることでしょう。
タキシード
フォーマルな場で着る衣装には、時間帯によって正装、準礼装といった「格」があります。
タキシードはもともと「夜の準礼装」ですが、日本の結婚式においては昼夜を問わず着用されています。
会場の格も特に選ばず、格式のあるホテルからレストランウエディングまで、さまざまな会場で着用可能です。
格式があり、礼を尽くしたカラーは黒ですが、近年は、色味や素材も豊富に用意されており、ベスト、タイ、チーフなどの小物のバリエーションも幅広くなっています。
新婦の衣装と合わせてコーディネートもできるため、おしゃれを楽しめる衣装としても人気です。
(タキシードの基本の着こなしについては、こちらの記事をご覧ください。「新婦に喜んでもらえる、新郎タキシードの選び方・着こなし」https://eikokuya.co.jp/customsuit/customsuit-column/groom-tuxedo/)
モーニング
モーニングは、ジャケットの裾が前から後ろにかけて曲線的にカットされたシルエットが特徴で、「昼間の正礼装」です。
日本の結婚式では、モーニングは父親の衣装というイメージがありますが、新郎が着るなら、スタイリッシュな細身のデザインや、グレーやホワイトなど黒以外の色を選ぶと、父親の衣装というイメージを払拭できるでしょう。
フロックコート
伝統的な正礼装であるフロックコートは、昼夜を問わず着用できる衣装です。モーニングの原型ともいわれており、お尻が隠れるほどの長めのジャケットが特徴。
前裾が水平にカットされているので、全体が直線的なロングシルエットとなり、男性的な印象を持つデザインです。そのため、正統派な雰囲気の大聖堂やクラシカルなたたずまいの披露宴会場によく似合います。
テールコート
テールコートは、ジャケットの前が短く、後ろは長く膝くらいまであるデザインが特徴で、燕尾服とも呼ばれます。「夜の正礼装」ですが、日本の結婚式では時間の区別なく着用されています。
デザインのルーツは乗馬服ですが、オーケストラの指揮者や楽団員が着る衣装としても知られています。ジャケットとパンツ以外は白でまとめるのがマナーで、重厚感のあるフォーマルな雰囲気の会場によく似合う1着です。
紋付袴
和装なら、紋付袴を選びましょう。男性の第一礼装は「五つ紋の黒紋付袴」です。背中、胸元、袖に染め抜きの紋を入れた黒羽二重の羽織に、袴は仙台平と呼ばれる黒白の縞を合わせます。
(白やグレー、グリーンなど黒以外の紋付袴は、色紋付と呼ばれ、第一礼装より格の下がる略礼装です。挙式や披露宴での着用は、避けた方が無難です。)
人気の衣装はタキシード:90%の人に選ばれている
新郎の衣装として最も選ばれているのが「タキシード」で、90%の人が着用しています。(リクルート:ゼクシィ結婚トレンド調査2021より)
タキシードに人気が偏っている理由には、色や素材、デザインが豊富に用意されており、幅広い選択肢から選べることが挙げられるでしょう。
会場の雰囲気や新婦の衣装との相性、新郎の好みや体型など、様々な要素とぴったり合うものが探せるため、タキシードを選ぶ人が多いようです。
デザインや色が多様化する結婚式のタキシード
衣装店でタキシードとして紹介される衣装の中には、フロックコート風の裾の長いジャケットや、モーニング風の前裾が丸くカットされたものも含まれています。
実際の結婚式では、それほど厳密に衣装をタイプ分けせず、まとめてタキシードと呼ばれているのが現状です。
礼服としての決まりやマナーを重視するよりも、「少し遊び心のあるタキシードにしたい」という要望に応えてタキシードが多様化し、結婚式の衣装として定着していることも、タキシードを選ぶ方が多い理由といえます。
おしゃれなタキシード選びに役立つ3つのポイント
おしゃれなタキシードを着たいと思っても、新郎の好みだけが先行してしまってはバランスが悪くなってしまいます。
選び方のポイントとなるのは「新婦の衣装」「会場」「体型」との相性です。3つのポイントを意識し、バランスの取れた衣装を選びましょう。
ポイント1:新婦の衣装と格、バランスを揃える
結婚式では、新郎新婦が並ぶシーンがとても多く、新郎の着る衣装の色や雰囲気、デザインテイストを新婦と合わせることで、おしゃれで統一された印象になります。違和感なく、2人の幸せな様子をアピールできるでしょう。
新婦がカラードレスを着る時は、その色と同色系のネクタイやベストを合わせたり、ジャケットの素材感を揃えたりするテクニックで、よりおしゃれに装うことができます。
ポイント2:会場の雰囲気に合わせる
次に意識したいのは、「会場の雰囲気」です。会場の格や雰囲気に合わせてトータルコーディネートをすることで、より素敵に映る着こなしとなります。
格式高いシティホテルなら王道のブラックタキシードを、クラシカルな大聖堂ならロングジャケットのフロックコートに、など雰囲気を合わせると良いでしょう。
ポイント3:体型と相性の良いものを選ぶ
選んだ衣装をおしゃれに着こなすには、「サイズが合っているかどうか」も重要です。レンタル衣装でも厳選し、肩幅やウエスト、パンツの長さなどが合ったものを選びましょう。
また、体型の魅力を引き立て、気になるところはカバーしてくれるような相性の良いデザイン、色を選ぶこともコツです。
黒やネイビーなどのダークな色味は、より引き締まった印象に。ショート丈のジャケットなら、視線が上がりよりスタイル良く見せてくれます。
前撮りやフォトウェディングなら、カジュアルなスーツもOK!
結婚式の新郎新婦の衣装は、会場との格を揃え、「ゲストより一段上の礼装でお迎えすること」がマナーです。
でも最近は、親族のみの食事会や、友人だけを招待するカジュアルなパーティー、ゲストのいない前撮りやフォトウェディングには、
カジュアルなスーツを選ぶケースもOKでしょう。
タキシードをおしゃれに見せるコーディネートのコツ
新郎衣装として人気のタキシードは、タイ、シャツ、ベストなど小物類がとても充実しています。よりおしゃれに見せたい人は、このような小物選びにもこだわってみましょう。
ここでは、代表的な小物について、コーディネートや選び方のコツをお伝えします。
シャツ
タキシードに合わせるシャツは「ウィングカラーシャツ」を選びます。
これは、折り返さず立ち上がった衿がついたフォーマル用のシャツです。(衿先は小さな三角形に折れています。)
シャツの色は、タキシードの色に関わらず「白」を選ぶことが一般的ですが、新郎もお色直しをする際は、色の違うシャツをもう一着用意される方もいらっしゃいます。
また、レンタル衣装店では、シャツに関してはご自身で用意する場合が多いことも知っておきましょう。
タイ
タキシードに合わせるタイは「蝶ネクタイ」。最もフォーマルなスタイルは、黒の蝶ネクタイです。
顔に近いところにある小物なので、色を変えるとインパクトがあります。そのため、お色直しをした新婦のカラードレスの色に合わせて、蝶ネクタイの色を変える演出も素敵です。
ベスト
ベストはジャケットと同じ生地で仕立てたものが正式です。タキシードのデザインによっては、ベストのみ柄が入っていたり、アクセントとなる色味が使われたりすることもあります。
蝶タイと同じく、お色直し演出にも使える小物です。希望する場合は、衣装合わせの際にベストをもう1着選んでみましょう。
靴下
靴下は、基本的には黒無地のロングホーズを履きます。ロングホーズとは、膝下までの長い靴下のこと。座った時にスネが見えてしまうのを防ぐために、必ずロングホーズを選びましょう。
タキシードのズボンの色が黒以外の場合は、衣装に合わせた色の靴下を選ぶこともあります。レンタル衣装でも、靴下は自分で購入して用意することが一般的です。
シューズ
靴は、エナメルシューズと言われるツヤのある質感の靴を履きます。タキシードに合わせる最もフォーマルな靴は、リボン飾りのついたオペラパンプスです。
レンタルの場合は、シューズも衣装とセットされていますので、サイズを合わせて選びましょう。
新郎衣装でよくある質問
ここでは、新郎の衣装選びについて、よく聞かれる質問や疑問についてご紹介します。
結婚式でスーツを着てもいいですか?
結婚式の新郎新婦の衣装は、「ゲストより一段上の礼装」でお迎えするのがマナーです。そのため、基本的に結婚式でのスーツの着用は避けましょう。
また、ゲストのいない前撮りやフォトウェディングでは、テーマに合わせてスーツが選ばれることもあります。
その際は、いわゆるビジネススーツではなく、新婦の衣装とのバランスを意識したセレモニースーツを選びましょう。
(新婦がボリュームのあるウェディングドレスやカラードレスを着るなら、タキシードやモーニングなど、雰囲気を揃えた衣装を選ぶことがオススメです。)
新郎も、お色直しをするものですか?
ゼクシィ結婚トレンド調査によると、新郎が結婚式で着る衣装の数は、1着が56.5%、2着が38.7%となっており、半数以上の方がお色直しをしていません。
ただし、お色直しをしなくても、タキシードの小物を変えるといった工夫で、新婦の衣装に合わせたコーディネートにすることができます。
「シャツやベスト、チーフの色を変える」「ネクタイを変える」「ハットをかぶる」などの方法がありますので、雰囲気を変えたい場合はぜひ検討してみてください。
シャツや靴はどうやって用意しますか?
タキシードに合わせるシャツは、「ウィングカラー」というフォーマル用のシャツを着用します。襟が立っていて先が小さく三角形に折れているデザインです。
タキシード用のシャツは、衣装をレンタルするお店で一緒に手配してもらうのが一般的です。衣装店によって、シャツもレンタルするケースと、シャツは買取というケースがありますので、確認しておきしょう。
また、靴も同様に衣装を手配するお店でまとめて用意してくれるのがほとんどです。
新郎の服装は、いつ頃選ぶものですか?
新郎の服装は、新婦の衣装に合わせて選ぶことが多いため、新婦の衣装が決まったタイミングで新郎の衣装選びの案内をしている会場が多いようです。
新婦の衣装選びは、一般的には結婚式の6〜8ヶ月前から衣装店での試着をスタートし、招待状の打ち合わせなどが始まる3〜4ヶ月前ごろまでには決めておくのが理想です。
そうなると、新郎の衣装は結婚式の3〜4ヶ月前ごろから選び始めるということになります。遅くとも、結婚式の1〜2ヶ月前までには決定しておくと良いでしょう。
新郎の服装にかける平均価格は、15.9万円
これから衣装選びをされる方は、衣装にかける費用も気になるポイントではないでしょうか。
リクルートのゼクシィ結婚トレンド調査2021によりますと、新郎の衣装総額は、15〜20万円が21.8%と最も高く、次に20〜25万円と9〜11万円がともに16.6%と続いています。平均金額は15.9万円です。
金額に幅がありますが、9割以上の方がレンタルで手配をしているため、挙式した会場や選んだ衣装のグレードによってこのような差が出ていると思われます。
レンタル衣装でも平均15.9万円の費用がかかり、20〜25万円という方も一定程度いらっしゃるのであれば、購入やオーダーメイドの選択肢を検討しても良いかもしれません。
そこで、次の章では「レンタル」「購入」それぞれの衣装の手配方法について詳しくお伝えします。
新郎衣装の手配方法は2種類:レンタルと購入のメリットデメリット
新郎の衣装は、レンタルするだけでなく、購入したりオーダメイドで仕立てたりすることもできます。しかし実際には、結婚式場でレンタルの案内を受け、他の選択肢を検討しないままレンタル衣装を選ぶ方も多いでしょう。
レンタルだけでなく購入する場合のメリットも知っておくと、納得して衣装選びを進めることができます。
レンタルの場合
レンタル衣装を手配する場合のメリットデメリットは、次の通りです。
メリット |
・手間がかからない ・実物が試着でき、着用姿がイメージしやすい ・色やデザインが豊富で、思い切ったデザインも選択できる ・持ち込み料が不要 |
デメリット |
・大きめデザインが多く、体型に合わないことがある ・1回の着用の割に、費用が割高になる場合もある |
レンタル衣装のメリットは、手配に手間がかからないことです。衣装店に依頼しておけば、当日会場まで届けてもらうことができます。
色やデザインが豊富で実際に試着できるので、似合っているかどうか確認しやすく、着心地も分かりやすいですね。
一方で、多くの人が着やすいよう全体的に大きめの衣装が多く、自分の体型に近いサイズを選んでもぴったり合わせることは難しいかもしれません。
ブランド物や入荷したばかりの衣装は、レンタル費用も高額になりがちで、1回の着用だけに支払うのは割高だと感じる方もいらっしゃいます。
(インターネットでレンタルする場合、会場提携以外のショップでレンタルする場合、会場提携のショップでレンタルする場合に分けた
さらに細かなメリット・デメリットは、こちらの記事をご覧ください。「新婦に喜んでもらえる、新郎タキシードの選び方・着こなし」https://eikokuya.co.jp/customsuit/customsuit-column/groom-tuxedo/)
購入する場合
購入する場合は、既成品を購入するほか、オーダーメイドで仕立ててもらう方法があります。それぞれのメリットデメリットは、次の通りです。
既製品のメリット |
・既製品なら割安になることもある ・手間がかからない ・実物が試着でき、着用姿がイメージしやすい。 |
デメリット |
・持ち込み料がかかることがある ・色やデザインが少ない。 |
オーダーメイドのメリット |
・上質感のある生地が使用できる ・自分の体型に合ったジャストサイズにできる ・希望のデザインで仕立てられる |
オーダーメイドのデメリット |
・製作日数がかかる ・持ち込み料がかかることがある |
既製品を購入すればものによってはレンタルより割安になるケースもあります。
オーダーメイドのメリットは、生地や縫製の上質感です。
また、ジャストフィットするサイズに仕上げられるので、着用姿もスマートに映るでしょう。
デメリットとしては、オーダーメイドの場合制作日数がかかることです。試着してその日に持ち帰ることは難しいため、余裕を持って準備することが求められます。
また会場によっては、持ち込み料がかかることがありますので、事前に確認をしておきましょう。
さいごに
結婚式での新郎の服装について、お伝えしてきました。
衣装選びは新婦が中心と思われがちですが、新郎にもオシャレを楽しむ選択肢がありますので、この記事を参考にぜひご自身に合う衣装を選んでみてください。
なお、本文の内容を改めてご紹介すると、以下の通りです。
・新郎の服装は5種類ある
・人気の衣装はタキシード
・オシャレなタキシード選びには、3つのポイントがある
・タキシードをおしゃれに見せるには、コツがある
・新郎衣装でよくある質問について
・レンタルと購入のメリットデメリット
この記事が、大切な晴れ日を安心して迎えるための一助となりましたら幸いです。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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