オーダースーツ 銀座英國屋コラムスタンドイーブンのオーダースーツ生地は王道柄からモダン柄まで選択肢の豊かさが魅力
スタンドイーブンのオーダースーツ生地は王道柄からモダン柄まで選択肢の豊かさが魅力
英国のウエストヨークシャーに本拠地を置く、創業130年を超える歴史を持つ老舗のミル(織元:織物工場)であるスタンドイーブン(STANDEVEN)は、繊細で上質なオーダースーツ生地を提供しています。
品質の高さと安定性についてはビスポークの聖地サヴィル・ロウの名門テーラーをはじめ各国のテーラーから評価を受けているオーダースーツ生地ブランドです。英国王室もスタンドイーブンを公式に評価しています。
今回の記事では、日本での認知度は低くても由緒正しい老舗であるスタンドイーブンについてご紹介します。英国王室や名門テーラーが認めるオーダースーツ生地ブランドに興味があるみなさんは、ぜひ参考にご覧ください。
目次
スタンドイーブン(STANDEVEN)とは?
スタンドイーブン(STANDEVEN)は、1885年にウエストヨークシャーで創業された英国のミルで、老舗中の老舗です。
日本での認知度は低いですが、1926年には英国皇太子がスタンドイーブンの本社を表敬訪問し、サプライチェーンが見事に垂直統合された一流のミルであることを認めた国民的な生地ブランドです。
100年を超えるウエストヨークシャーから世界のファッション現場への供給
スタンドイーブン(STANDEVEN)は100年以上にわたってオーダースーツ生地を世界の国々に輸出してきました。
スタンドイーブンが提供するオーダースーツ生地は、その高い格調と品質の確かさから、サヴィル・ロウの名門ビスポークテーラーおよびヨーロッパ中の人気テーラー、トップデザイナーのメゾンや一流アパレルメーカーが信頼を置いています。
モダンな生地と王道クラシックな英国テイストが強み
スーパー120’sから200’sまでの幅広い良質メリノウール生地とともに、シルクやモヘヤ、カシミヤなどの高級獣毛生地も扱っています。ウールとのブレンド素材も、評価に値する品質です。
現代的な洗練されたモダンな生地と王道クラシックの英国テイストを持つ、オーダースーツ生地のいずれもが選べる幅広い守備範囲を誇り、特に正統派の英国調のオーダースーツ生地は潤沢に揃えられています。
スタンドイーブン(STANDEVEN)の歴史
スタンドイーブン(STANDEVEN)は1885年に、ジョン・ウィリアム・スタンドイーブンとサム・アーンショーによって創業されました。
スタンドイーブンは1日16時間以上働き、すべての生地を自らデザインしました。このミルのビジネスは、毎シーズンおよそ5万パターンという膨大な数の新しいデザインを生み出しました。
この真摯な姿勢と顧客への責任感、そしてデザインへの情熱はブランドのその後の繁栄の基礎を築くに値するものだったといえるでしょう。
在りし日のウィンザー公の栄誉ある訪問
1926年には英国王室からプリンス・オブ・ウェールズ公(後のイギリス王エドワード8世であり、世紀の駆け落ちで世界を驚かせたウィンザー公)がスタンドイーブンを表敬訪問するという光栄に浴しました。
このとき公爵は多くの部門のすべての従業員と対面します。そしてサプライチェーン、つまり製造プロセスが有機的に垂直統合された素晴らしい生産体制をもつ製造業者であることを認定しました。
一貫生産による多岐にわたるアイテム展開
このミルの最盛期には、700人の従業員が原材料から生地の完成品までのコーミング、ドローイング、スピニング、ウィービング、フィニッシングなどのすべてのプロセスを実行していました。
生地としては夏向けのスーツ素材であるトロピカルタイプから、一般的なスーツ用のウーステッド、オフスタイル用の軽快なジャケット向け生地、分厚くてヘヴィウエイトなオーバーコート生地まで多岐にわたります。
輸出事業にも注力し、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、カナダ、アメリカ合衆国、南アフリカに常駐員を派遣してグローバル展開のネットワークを作りました。
現在もこの、世界中のテーラーを含む顧客をサポートするネットワークは息づいています。
スタンドイーブン(STANDEVEN)の特徴
スタンドイーブン(STANDEVEN)のオーダースーツ生地は、基本的にウエストヨークシャーにある自社工場で生産されています。そのため、製造プロセスのコントロールがしやすく、市場ニーズに適切に対応できます。
社内のデザインチームは、世界中の顧客と実際に会って語り合うことで、常にその先にいるエンドユーザーからの声も吸い上げて、豊富なインスピレーションを次なる生産に反映することを繰り返しています。
また、スタンドイーブンの熟練した職人は、昔ながらの卓越した技術と細部へのこだわり、そして品質管理を徹底することにより、生地の完成度を高水準に保っています。
スタンドイーブン(STANDEVEN)の革命的な取り組み
スタンドイーブンは現在、自社製作による膨大な数の見本生地を包含するサンプルブックをサヴィル・ロウをはじめとした世界の名門テーラーに配布しています。
そして、そのサンプルからエンドユーザーの希望に沿う生地を、シーズンを問わず迅速に提供する体制が敷かれています。
サンプルブックの表紙に銘記されている「The tailor’s mill」が意味するものは、通常のミルではとても即座に対応できないようなテーラーの顧客からの注文を、迅速に納品できる「特別なミル」であることです。
関連ブランドであるジョン・フォスターやウィリアム・ハルステッドチャールズ・クレイトンなどの生地をクイックで確実に納品できるシステムを築いたことは、まさにテーラー界の革命といって差し支えないでしょう。
スタンドイーブン(STANDEVEN)がおすすめな人
スタンドイーブン(STANDEVEN)がおすすめな人は、モダンなものもクラシックなものも、どちらにも興味がある純粋なファッション好きのみなさんです。
スタンドイーブンはクラシックの王道柄がベースにあっても、トレンドを柔軟に取り入れたモダンな生地もあり、その時のエンドユーザーの気分に応じてさまざまなテイストから選べます。
そのため、良い意味で迷う楽しさを味わうことができるオーダースーツ生地ブランドと言えるでしょう。
さいごに
英国王室が認めた最上クラスの品質を誇るスタンドイーブン(STANDEVEN)は、英国ファッションの王道からモダンで洗練されたファッションまで、幅広く楽しめるオーダースーツ生地ブランドです。
これまでのオーソドックスなスタイルからちょっと踏み出してみようと考えているみなさんは、ぜひスタンドイーブン(STANDEVEN)の魅力的な生地とそのバリエーションを、私たち銀座英國屋の店頭にてご覧ください。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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