オーダースーツ 銀座英國屋コラムダグデールブラザーズ~英国の伝統を縦糸、時流を横糸に織り上げるオーダースーツ生地

ダグデールブラザーズ~英国の伝統を縦糸、時流を横糸に織り上げるオーダースーツ生地

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毛織物のメッカである英国のハダーズフィールドにも近年では外国からの資本が進出する中、唯一英国のスーツ生地マーチャント(商社)であり続けるのがダグデールブラザーズ(DUGDALE BROTHERS)です。

彼らが手間と時間と情熱を注ぎ込んで生み出すスーツ生地は、その立ち位置のとおりにどこを切っても英国の伝統が格調高く香ります。

今回の記事ではそんな英国感あふれるダグデールブラザーズの生地の特徴や、それがいかにして生み出されていくのかをわかりやすく解説し、おすすめの人を紹介します。

本格的な英国紳士服やオーダースーツに興味があるみなさんは、ぜひ参考にしてください。

ダグデール家の家族経営が守り抜いた英国織物の伝統

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ダグデールブラザーズ(DUGDALE BROTHERS)は120年を超える歴史を持つマーチャント(スーツ生地商社)であり、多くのエグゼクティブたちが信頼する英国のオーセンティックな紳士服地のブランドです。

1896年、ヘンリー・パーシーとフレデリック・ハーバート・ダグデールは、英国の毛織物産業の中心地であるハダーズフィールドにてマーチャントを設立しました。

その後、ダグデールブラザーズに集いあった感性豊かなデザイナーや匠の技を持つ熟練技術者、妥協を許さぬ仕上げのスペシャリストたちの総合力によって、ダグデールブラザーズの良質な服地が続々と生み出されます。

それがヨーロッパはもちろん、アメリカの目利きができるテーラーたちの間で噂になるまでには、それほど時間を要しませんでした。

ダグデールブラザーズは繁栄の時代と危険な戦争の年月を経て、後にキース・チャーノックに承継されるまで2世代にわたって家族経営を維持します。

そのことにより、伝統ある製造方法を守り抜き、時代の合理主義に走って品質が最優先でなくなるような事態から距離を置くことができました。

そんなダグデールブラザーズを承継したキース・チャーノックは、ハダーズフィールドのクイーンズベリーにある織物業者ジョン・フォスターで見習いとして、本物の紳士服を追い求める人生に踏み出した人物です。

彼は徴兵されて帰還した後に、ハダーズフィールドの老舗のひとつ、英国カントリーファッションの大御所である織物業者ジョンGハーディーに勤めます。その後18年間の修行を経て、満を持してマーチャントのオーナーとなりました。

それが、ダグデール家最後の後継者であるベティ・ダグデールから承継したダグデールブラザーズなのです。

キース・チャーノックの息子、ロブ・チャーロックは1990年に事業に参画します。そして2000年にキース・チャーノックから経営のバトンを引き継ぎました。

競合他社のほとんどが海外の大資本の傘下に入って多国籍企業化しても、ダグデールブラザーズは決して屈することなく、英国のマーチャントである誇りを唯一、悠々と保ち続けています。

ハダーズフィールド唯一の英国スーツ生地マーチャント

ダグデールブラザーズは現在、ハダーズフィールドに残っている事実上最後の英国のマーチャントです。ダグデールブラザーズを除けば、アメリカやフランス、イタリアの資本が入った企業ばかりになりました。

そんな中で、ひと際堂々たる印象で歴史と伝統を感じさせながらそびえ立っている重厚な建造物こそ、ダグデールブラザーズの本社です。

同社は誇り高く、世界中のテーラーにクラシックからコンテンポラリーに至るまでの高品質でラグジュアリーなスーツ生地を供給しています。

注文服の発祥地であるサヴィル・ロウの一流テーラーや、世界の第一線で活躍するデザイナーが手がけるオートクチュールには欠かせない存在です。

ダグデールブラザーズのスーツ生地の特徴とは?

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ダグデールブラザーズは、マーケットの好みの変遷を常に深く理解しています。近年の軽やかで高性能なスーツ生地が求められるトレンドを反映させながら、クオリティが高いモノづくりを貫くスタンスです。

厳選された羊毛原料は数々の丹念で精緻な工程から最終の仕上げに至るまでの間に、何度もヨークシャーの良質な軟水がふんだんに使われます。それがもたらすのは、羊毛が持つ素材としてのあらゆるポテンシャルの全開です。

そうやって生まれてくる服地は、オンタイムからオフタイムまで幅広くカバーするバリエーションとして2,000品番を超える充実ぶりです。

そんなダグデールブラザーズのスーツ生地は、英国のアイデンティティが香る打ち込みの良い生地感と、シックな王道の色柄が特徴となります。

英国ファッションを愛する人たちからはもちろんとして、多くの本物志向の人たちから支持されるスーツ生地といえるでしょう。

ダグデールブラザーズが体現した「神は細部に宿る」

ダグデールブラザーズはスーツ生地の製造に際して、卓越した技術を発揮しています。優れたデザイン性と織り上げられる生地の品質に、彼らは大いなる誇りを持って取り組んでいるのです。

120年余りの間、ダグデールブラザーズのスーツ生地づくりに注ぐ情熱は変わりませんでした。彼らは何よりも、細部へのこだわりを徹底的に貫きます。

ひと柄ひと柄のスーツ生地を生み出すために、彼らは実に骨の折れるプロセスを粘り強くこなして、細部まで磨き上げているのです。その結果として、クオリティには通常の製造方法によるスーツ生地と圧倒的な違いが出ます。

「神は細部に宿る」という言葉がありますが、ダグデールブラザーズのスーツ生地はまさにそれを体現した生地です。そんな彼らの生み出す生地は、着る人が喜びを感じ、楽しみながら仕事をすることを目指して作られています。

ダグデールブラザーズのコンセプト「モダンヘリテージ」とは?

ダグールブラザーズのデザイナーは、何世紀にもわたる英国織物のスピリッツと伝統を理解しています。そして、世界中の本物の紳士が身につけている優雅なクラシックスタイルに、圧倒的にモダンな解釈をもたらしました。

それがモダンヘリテージ(Modern Heritage)というコンセプトです。英国生地の伝統の良さが決して懐古主義に陥らず、現代に脈打つテイストとなる素敵なコンセプトといえるでしょう。

そのために、使用されている上質なウール素材が本来持つナチュラルな風合いを、そのまま製品に反映させられるよう細心の配慮を伴って作られます。

ただし、決して過剰なデザインであったり、法外な価格設定になったりすることはありません。彼らはダグデールブラザーズの名に、英国ならではの高品質と信頼、そして良識を反映させています。

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おすすめのスーツ生地コレクション「マーチャントフリース」

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ダグデールブラザーズのスーツ生地は、例外なく類まれな打ち込みの良さや耐久性の高さなどの優れた特徴を持つ逸品といえるでしょう。

彼らがそのような優れたスーツ生地を生み出すための要素の中で、最も重要なのは時間です。彼らは120年を超える経験から、マーチャントフリース(MERCHANT FLEECE)という秀逸なコレクションを提供するために、慎重かつ骨の折れるプロセスを行っています。

マーチャントフリースのコレクションは、取り立てて特別というわけではないSuper100’sの羊毛素材を使用した紳士服地です。

その特別ではない羊毛素材が、糸作りの段階からスーツ生地が織り上がって仕上げをかけられるまで、通常のプロセスとは異次元といえるほどの多くの時間と手間を費やして生産されます。

そのため、このコレクションは優美な仕上がりと天然ウール本来のしなやかな生地感で、眼を見張るクオリティとなっているのです。

時代を超越したクラシック

マーチャントフリースは時代を超越したスタイルとエレガンスの結晶であり、大切に育まれた天然繊維のお手本のようなものです。

クラシックの存在意義を高めるコレクションともいえるでしょう。目付は目付280g/mで打ち込みの良さが光る、ハダーズフィールド発らしい味わい深いスーツ生地です。

このコレクションは厳選された、クラシックかつ時代を超えて通用するデザイン​​で構成されています。ヘリンボーンやプリンスオブウェールズ、バーズアイやネイルヘッドなどのオーセンティックな英国クラシック柄です。

ここから述べるマーチャントフリースのスーツ生地が生み出されるまでのプロセスを知ると、いかに手間を掛けて繊細な作業で作られているのかがわかります。

丹念な洗浄と乾燥、手間を掛けた紡績作業

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まず、羊毛原料を丹念に時間をかけて洗浄してから乾燥させますが、一貫して低温環境下で行われます。

低温で繊維を洗って不純物を取り除き、同じく低温でじっくりと時間をかけて乾燥させることで、羊毛が持つ本来の優れた特徴をできるかぎり保持するためです。

糸の紡績は、より強く撚りをかけるために、水平方向に撚糸できる機能を持った古いタイプの機械で粛々と行われます。ダグデールブラザーズのスーツ生地が、一般的な強撚糸よりも圧倒的に耐久性があることの裏付けです。

低速で時間をかけて織り上げる意味

織機で織る織布作業は、一般的な織る速度と比べて、極めて低速で行われます。その目的はウエイトを持たせるためというよりも、高密度な織組織を構築するためです。重さは結果に過ぎません。

標準のピックレートである586回/分ではなく242回/分に設定されます。ピックレートとは、1分間に筬(おさ)に誘導された杼(ひ=シャトル)が、上下運動をする経糸(縦糸)の間を縫って緯糸(横糸)を走らせる回数です。

通常の2.5倍ほど時間をかけて織ることで、通常のピックレートで織布するときに発生しがちな織組織の微妙な不具合の多くが回避できます。

羊毛本来の特性を蘇らせる入念な仕上げ

織り上がった生地を洗浄、縮絨、整理工程で慎重に仕上げて、余分な毛羽を取り除くと同時にスーツ生地としての安定性を確保します。

その後低温プレスによって、繊維が本来の状態に回復するまでじっくりと待つことで、生地に人工的な劣化しやすい光沢ではなく、ナチュラルで衰えない光沢が得られるのです。

また手触りもなめらかで、ある程度生地の重さがあるにもかかわらず、軽やかで動きやすく、快適な着心地が得られるでしょう。

ダグデールブラザーズのオーダースーツ生地がおすすめの人

ダグデールブラザーズは英国紳士服文化の王道の、まさに中央を闊歩するオーダースーツ生地ブランドです。テイスト、品質ともに一級品であり、とりわけマーチャントフリースのコレクションでオーダーすれば、堂々たる紳士の装いを手に入れることができます。

そんなダグデールブラザーズがおすすめの人とは、特定のファッションテイストに興味がなくとも、本物志向を貫くエグゼクティブです。紳士として誇り高く社会や仕事、人生に向き合いたい人に似合う服地です。

もちろん、英国文化が心から好きな人にとってもおすすめです。どこを切っても英国の香りしか出てこない、ピュアな英国服地なので、イタリアンやアメリカンのテイストを好む人よりも、ブリティッシュファンにはたまらないスーツ生地です。

優れた耐久性から、一着一着が本当に長く着用でき、時代を超えて好まれるテイストなので色褪せることがありません。そのスーツを着るシーンで、いつでもあなたを最高に引き立ててくれるでしょう。

さいごに

英国の紳士服文化を21世紀にそのまま再現しつつ、時代の求めるものを加味した時代を超えたクラシックなオーダースーツ服地こそがダグデールブラザーズです。一般的な生地とは、手間と時間と情熱のかけ方がまったく異なる製造プロセスで生まれてきます。

一生モノと呼べる、数少ないワードローブになるのではないでしょうか。本物を愛するみなさん、そして英国文化を愛するみなさんは、ダグデールブラザーズのスーツ生地にて生涯着用できるオーダースーツを仕立ててみてください。

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監修者

オーダースーツ銀座英國屋 代表取締役社長 小林英毅

小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)

1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・東京赤坂・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。

ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。

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