オーダースーツ 銀座英國屋コラム
“純粋な黒”を実現した英國屋オリジナル礼服地の魅力
“純粋な黒”を実現した英國屋オリジナル礼服地の魅力

フォーマルウェアが求められる場面では、黒の礼服を着用します。
冠婚葬祭などで黒のスーツが数多く並ぶと、普段は意識していない「黒色」の違いに気がつく方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回の記事では、礼服の中でワンランク上の装いを演出できる「究極の黒」が魅力の、英國屋オリジナル礼服地についてご紹介いたします。
先に流れをご紹介すると以下のようになります。
・開発の経緯
・銀座英國屋の黒礼服地の特長
・各商品のご紹介
今回の記事が、礼服の購入を検討されている皆様のご参考となりましたら幸いです。
それでは早速見ていきましょう。
開発の経緯
礼服としては黒さのより濃いもの、より深いものが尊ばれます。しかし、光の当たり具合によっては紺色や茶色、黄色、緑色などが混ざりあって見えてしまうため、当時取り扱っていた輸入礼服地では、銀座英國屋が求める「黒」までには達していなかったことでした。
そこで銀座英國屋は、「純粋な黒」であり上質かつ機能性をもたせた、日本人に合う礼服地を開発することにしました。
この英國屋の想いに向き合っていただける国産メーカーを探していたところ、尾州(岐阜県羽島市)の老舗服地メーカーに辿り着き、共同開発をスタートさせます。
そして2011年秋、なんども試作品を繰り返した末に、究極の黒を叶えた礼服地「銀座英國屋の黒礼服地 for 3season」が完成しました。
翌年、「盛夏用の生地が欲しい」との熱いご要望にお応えし、夏用の「銀座英國屋の黒礼服地 for summer」を開発。
また、2015年には、「銀座英國屋の黒礼服地 for 3season」の品質をさらに凌ぐ、礼服地シリーズの最上位ランクである「漆ブラック Made in 尾州」が完成しました。
銀座英國屋の黒礼服地の特長
ここからは、銀座英國屋の黒礼服地に共通する特長をご紹介いたします。
それはなんと言っても、開発のきっかけである「究極の黒」を生み出すための濃染加工です。黒以外の色が混じらないよう、羊の品種や、生産地のみならず牧場まで厳選した希少なウールを使用。
染めの工程においても、通常の2倍の手間をかける「重ね染め」を行っています。
徹底してこだわった黒は、他の礼服と見比べた時に、その色の違いを実感していただけることでしょう。
また、一般的な礼服と比べ着用時にどうしても発生してしまうシワがとれやすいという特長を持ち、また静電気帯電によるホコリの付着も極力防ぐことができます。雨の日の着用には、撥水加工の効果を発揮するという魅力もあります。
商品のご紹介
さて、ここからは商品のそれぞれの特色についてご紹介いたします。
銀座英國屋の黒礼服地 for3season

英國屋オリジナル礼服地の中で最初に開発された「黒礼服地シリーズの基本」とも呼べるこの生地は、あらゆるフォーマルシーンにフィットする一品です。
オーストラリアンスーパーメリノウール100% (super120’s)で紡がれた糸は、礼服に求められる自然な光沢感を生み出してくれます。
夏以外の3シーズン用で、価格はお仕立て上がり¥352,000-(税込、略礼服上下)です。
銀座英國屋の黒礼服地 for summer

「夏用の礼服地」として、キッドモヘヤ51%、ウール49%の混率で織り上げられました。
モヘア特有のハリ感によって、湿気の多い日本の夏でも快適に過ごすことができます。
また、1mあたり215gと非常に軽やかな着心地を実現しています。
価格は、お仕立て上がり¥330,000-(税込、略礼服上下)です。
漆ブラック Made in 尾州

最後は、黒礼服地シリーズの中で最上級のクオリティを誇る「漆ブラック Made in 尾州」です。オーストラリア、タスマニア島の指定牧場「ウィントン」に於ける最高級原毛の「ウィントンウール」スーパー160’sを、その他のオリジナル礼服地と同様にションヘル織機とよばれる低速織機でていねいに織り上げました。
※ションヘル織機は、英国の低速織機で有名な「ドブクロス」と同じく、温かみのある生地に織り上がるドイツ製の織機。
希少なウィントンウールを100%使用したsuper160’sの生地を、職人がションヘル織機とよばれる低速織機を用いて丁寧に織り上げました。
艶やかで深みのある黒が魅力で、別名「漆ブラック」と呼んでいます。
日本古来の伝統的な漆器のような「黒」、いわゆる「漆黒」を表現すべく「漆ブラック」と命名いたしました。
価格はお仕立て上がり¥473,000-(税込、略礼服上下)です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、英国屋のオリジナル礼服地についてご紹介いたしました。
銀座英國屋の礼服地シリーズの特長をまとめると以下のようになります。
・他の色が混ざらない「純粋な黒」
・帯電防止加工
・撥水加工
・それぞれ特徴の異なる3種類
今回の記事が、礼服の購入を検討されている皆様の参考となりましたら幸いです。
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