オーダースーツ 銀座英國屋コラムスーツに合う腕時計とは?種類、色、デザインまで徹底解説!これでもう迷わない!
スーツに合う腕時計とは?種類、色、デザインまで徹底解説!これでもう迷わない!
ビジネスシーンで、必ず身に付けておきたいのが”腕時計“
時間を知るという目的以外にも、知的な印象を与えたり、ステータスシンボルにもなる重要なアイテムではないでしょうか。
一方で、腕時計の種類はとても多く、「ビジネスシーンでどのような腕時計を付ければよいか分からない」というお声も伺います。
そこでこのコラムでは、スーツに合わせる腕時計についてご紹介します。
先にポイントを紹介すると、以下の通りです。
・腕時計をつける目的、時刻を知る事だけではない
・ビジネスウォッチは、アナログ時計がオススメ
・アナログ時計にも2種類ある
・オススメは3針のシンプルな腕時計
・腕時計の文字盤は白か黒
・時計の大きさは40mm以下で厚すぎないものがオススメ
・派手なものは避ける
・時計ケース本体の色はシルバーがオススメ
・腕時計のベルトは革ベルトがベター
・革ベルトの素材はクロコ・色は黒
・クロコ素材のアイテムは一箇所にとどめる
・暑い日本の気候では金属ベルトも一案
・革ベルトはオーダーもオススメ
このコラムが、スーツに合わせる腕時計選びのご参考になりましたら幸いです。
腕時計をつける目的
ビジネスシーンで、「時間を気にしなくてよい場面はない」と言っても過言ではありません。腕時計は、ビジネスパーソンにとって時刻を知る上でもっとも基本的なアイテムです。
昨今では、スマートフォンの普及により腕時計を付けなくても時間を知ることができ、スマートフォンを時計代わりにしている人も少なくありません。
しかし、会社のプレゼンテーションや重要な商談などで時刻を知りたいときに、その都度スマートフォンに触れたり、チラチラと見たりするのはマナー上NGです。
その点、腕時計であれば、目線を手元にやるだけで時刻を知ることができ、所作もスマートになります。
また、腕時計は大変奥が深い世界です。身につけている時計から会話が広がることも少なくありません。そのように考えると、腕時計は時刻を知るという目的を超えて、コミュニケーションツールになることもあるので、やはり付けていた方が良いと言えるでしょう。
なお、今回は「時計についてのコラム」ですが、「スーツの基本的な着こなし方」については下記コラムもご参照ください。
ネイビースーツの着こなし方|シーン別のオススメ着こなしもご紹介。
腕時計の種類
一口に腕時計といっても様々な種類があります。
ここでは、スーツに合う腕時計について詳しくご紹介いたします。
ビジネスウォッチはアナログ時計がオススメ
腕時計は大きく分けるとデジタル時計とアナログ時計(針時計)に分かれます。また、最近では各種ガジェットとリンクするスマートウォッチもあります。
このように一口に腕時計と言っても、幾つかの種類に分類されますが、オススメはアナログ時計です。デジタル時計は、時刻を表す数字などが液晶パネルに表示され、時計本体の素材もプラスチックや樹脂素材のものが多く、その雰囲気から「カジュアル寄りの腕時計」であると言えます。
ネクタイをきちんと締めて臨む、きちんとしたビジネススーツを着用する場面では、よりフォーマル度の高い印象の「アナログ時計」に軍配が上がります。
また、最近では、メールの送受信を知らせるなど便利な機能のある「スマートウォッチ」も普及しています。しかし、こうした時計は、大事な商談や打ち合わせの最中に受信を知らせる通知が画面上に表示されると、つい見てしまうものです。また、本人はスマートウォッチの画面を見なくても、メールの受信通知が頻繁に画面上に表示されると、同席しているお相手も気になってしまう事もあるでしょう。そのため、ビジネスシーンで付けるのは、純粋に時刻のみを表示するアナログ時計がオススメです。
アナログ時計にも2種類ある
このようにビジネススーツにはアナログ時計が合いますが、アナログ時計は更に「クオーツ式」と「機械式」に分かれます。ここでは、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
クオーツ時計
クオーツ時計とは、電池とステップモーターを動力源として動く時計のことです。
「クオーツ」は水晶を意味し、水晶が振動して電子回路がその振動を感知することで、時間を刻みます。また、クオーツ時計のムーブメントは大量生産が可能で、比較的安価で作ることができるところも魅力です。
さらに、機械式時計と比べると非常に正確で、標準的なクオーツ時計でも月差(月単位での秒単位の誤差)が生じるにとどまります。これは一日に数秒の誤差(日差)が生じる機械式時計と比較するとかなり正確と言えるでしょう。
また、基本的なメンテナンスも電池交換のみで済むため、維持費用も比較的安く抑えられます。
デメリットとしては、電子回路を使っている以上、ムーブメントには寿命があることです。ムーブメントが壊れてしまうと修理をすることが難しく、場合によっては交換が必要になるので、機械式時計と比べるとトータルでの寿命が短い傾向があります。
機械式時計
機械式時計とは、ゼンマイを動力源にして動く時計のことです。ゼンマイを巻いて、それが解ける力を利用して歯車や文字盤の針を動かす仕組みです。機械式時計には、手動でゼンマイを巻く方式の時計(手巻き)と、腕を動かすことで時計のムーブメント(機械)に内蔵された振り子が動き、ゼンマイを巻き上げる方式の時計(自動巻き)の2種類があります。
機械式時計はゼンマイが動力源なので、クオーツ時計のような電池切れの心配がありません。また、メンテナンス次第では数十年、あるいは生涯を超えて子孫に残すことができるほど長く使うことも可能です。
また、時計職人による高度な技術が集結した時計も多く、所有すること自体がステータスシンボルになり得る点も魅力の一つです。
反面、デメリットとしては複雑な機械を組み上げて製造されるため、クオーツ時計と比べると高額になりがちである点が挙げられます。正常な動きを維持するために、数年に一度オーバーホール(分解清掃)をする必要があり、時計購入後もこれらの費用も定期的に発生します。
また、機械式時計は歯車などの非常に細かな部品が複雑に噛み合っており、落下などの強い衝撃に弱いという特徴も。また、精度に関しては一日あたり数秒の誤差が生じるのが常です。
そうは言うものの、機械式時計は大事に使えば生涯の伴侶となり得ることから、そうした扱いにくさを超えて愛する人も多いのです。
このようにアナログ時計にはクオーツ時計と機械式時計があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。スーツに合わせる腕時計を選ぶ際は、これらの要素を考慮するようにしましょう。
オススメは3針のシンプルな腕時計
今度はアナログ時計の機能、デザインをご紹介します。
アナログ時計の中には、ストップウォッチ機能が付いたクロノグラフなど複雑な機構の腕時計もあります。こうした時計は機能面では優れていますが、見た目がシンプルなアナログ時計と比べるとどこかスポーティーな印象になりがちです。
また、時計の機能が複雑になる程、ムーブメントも複雑になり部品数も増えるため、一般的に時計本体のケース径、厚さも増す傾向にあります。
ビジネスウォッチは、シャツの袖にスッキリと収まるのが理想ですので、シンプルな3針(時針、分針、秒針)のアナログ時計がオススメです。
腕時計の文字盤は白か黒
ビジネススーツに合わせる腕時計の文字盤の色は、スッキリとしていてスマートな印象となる白または黒がオススメです。白文字盤の時計はエレガントで上品な印象になり、黒文字盤の時計は、精悍な印象を与えます。
シルバーカラーの文字盤の時計も、白同様に上品な印象になりオススメです。
時計の大きさは40mm以下で厚すぎないものがオススメ
ビジネススーツに合わせる時計は、「大きさ」も大切なポイントです。
以前は時計ケースが大ぶりで、厚さもしっかりとある腕時計が流行していましたが、そうした腕時計はシャツのカフスからはみ出してしまいます。
その様子は腕時計ばかり目立ってしまうため、ビジネスシーンでは主張が強すぎ、不向きと言えるでしょう。腕時計の直径は40mm以下の厚すぎないものがオススメです。
派手なものは避ける
腕時計によっては、時計ケース(※ムーブメントを収納している部分)に宝石が付いていたり、カラフルでデザイン性の高いものなど人の目を引くものもあります。そうした時計は見た目のインパクトは強いですが、ビジネスシーンで付けていると、オシャレばかりに気を取られていると思われかねません。
ビジネススーツには見た目が派手な印象の腕時計は避け、誠実な印象を届けるようにしましょう。
時計ケース本体の色はシルバーがオススメ
腕時計のケース本体の色は、シーンを選ばずに使うことができるシルバーがオススメです。ゴールドケースは華やかですが、人によっては華美な印象を抱くこともあるので、選ぶ際はご自身の立場や年齢などを考慮すると良いでしょう。
腕時計のベルトは革ベルトがベター
ビジネススーツに合わせる腕時計は、ベルトまでこだわりたいところ。
オススメは、フォーマル度の高い「革ベルト」です。
メタルブレスレット(金属ベルト)も腕時計のベルトでは一般的ですが、革ベルトに比べるとカジュアルな印象になります。
革ベルトの素材はクロコ・色は黒
腕時計の革ベルトには、牛革や合皮(合成皮革)などいくつも種類がありますが、高級感の点ではクロコ革(クロコダイル・ワニ革)に軍配が上がります。クロコ革で皮革に艶が出過ぎていないものを選べば、ビジネスシーンで悪目立ちせず、品のある印象になります。
また、時計ベルトは靴やバッグの色と合わせるのが基本。色の統一感を出すことができオススメです。とはいえ靴の色に合わせるために頻繁に時計ベルトを変えるのは、現実的ではありません。そのため、革ベルトの時計を一本持つのであれば、合わせやすい黒が良いでしょう。クロコ革以外では、カーフレザー(牛革)も控え目な印象を演出することができるのでオススメです。
クロコ素材のアイテムは一箇所にとどめる
スーツスタイルで身に着ける皮革製品は、腕時計の革ベルトの他にスーツのベルト、靴、バッグなどがあります。
クロコ革は、その見た目の印象から存在感が強く出がちですので、スーツでの皮革製品をすべてクロコ革で固めてしまうと悪目立ちをしたり、威圧的に感じたりする恐れがあります。そこで時計ベルトがクロコ革のときは、それ以外の革製品はクロコ革以外のものを選ぶとバランスを取ることができます。
暑い日本の気候では金属ベルトも一案
このように、ビジネススーツには革ベルトがオススメですが、暑い日本の気候で革ベルトの腕時計を付けていると、汗染みが気になる方も多いと思います。また、汗がついた革ベルトを付けていると皮膚がかぶれたり、時計ベルト自体の傷みも早いなど難点もあります。
そこで、通年で使える金属ベルト(メタルバンド)を使うのも一案です。
また、汗染みが気にならない3シーズンは革ベルトを使い、夏場のみメタルベルトに付け替えるなどの使い分けをする方法もあります。
革ベルトはオーダーもオススメ
革ベルトを使うと汗染みが気になる方や、金属アレルギーでメタルベルトが使えない方もいらっしゃると思います。その場合は、オーダーベルトもオススメです。オーダーであれば革ベルトを選びつつ、ベルト裏にラバー素材(ゴム素材)を施すことも可能です。また、既製品であってもそうした仕様のベルトが販売されていることもあります。ご自身に合ったベルトを探してみるのも良いでしょう。
まとめ
このコラムでは、スーツに合わせる腕時計というテーマで解説しました。スーツに合わせる腕時計のポイントを改めてまとめると以下の通りです。
・腕時計をつける目的、時刻を知る事だけではない
・ビジネスウォッチは、アナログ時計がオススメ
・アナログ時計にも2種類ある
・オススメは3針のシンプルな腕時計
・腕時計の文字盤は白か黒
・時計の大きさは40mm以下で厚すぎないものがオススメ
・派手なものは避ける
・時計ケース本体の色はシルバーがオススメ
・腕時計のベルトは革ベルトがベター
・革ベルトの素材はクロコ・色は黒
・クロコ素材のアイテムは一箇所にとどめる
・暑い日本の気候では金属ベルトも一案
・革ベルトはオーダーもオススメ
このコラムが、スーツに合わせる腕時計選びのご参考になりましたら幸いです。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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