オーダースーツ 銀座英國屋コラム
スーツ選びにセンスは無用!信頼を得られる着こなしのために必要なこと
スーツ選びにセンスは無用!信頼を得られる着こなしのために必要なこと

「あなたはファッションのセンスがありますか?」
このように尋ねられて「ある」と答えられる方が、どのくらいいるでしょうか。
銀座英國屋の客様も、ご自身がファッションに興味があったり、センスに自信を持たれている方ばかりではありません。
中には、スーツを新調するのに、何もかもスタイリストと奥様にお任せ、という方もいらっしゃいます。
「興味がない」というよりも、正確には「苦手」「考えたくない」という方も多いのではないでしょうか。
我々としては、もちろんスーツを好きになって頂きたいと思います。
もっとスーツに興味をお持ちいただき、スーツの奥深い魅力を楽しんでいただきたいと思います。
一方で、「スーツを好きになること」が「お客様にとって絶対に必要なこと」とは思っていません。
実はエグゼクティブや成功者の中には「スーツに興味がない方」も少なくありません。
ではなぜ、エグゼクティブはオーダースーツを選ぶのでしょうか?
時間もお金もかけて、なぜわざわざテーラーまで足を運び、スーツを仕立てるのでしょうか?
そこには合理的な一つの理由があるのです。
■多くの男性がファッションに苦手意識を持っている理由

銀座英國屋のお客様とのやりとりを通して感じるのは、ビジネスパーソンには、「洋服にあまり興味を持っていない方」も多いということです。
もちろん、銀座英國屋に足を運んでくださる方々は、「ビジネスウェア」に対する意識は高いと思います。
しかし、「ファッション」に対しては、興味のある方ばかりではないように思えます。
面倒
銀座英國屋のお客様は、ビジネスで高い地位に就かれている方が大半です。
そのような方は、当然忙しい方です。
そのご多忙さの中で、スーツのオーダーのためにテーラーに足を運ぶことを、面倒に感じられるのも致し方ないでしょう。
しかも、ご自身だけで選ぶことも可能な既製スーツとは異なり、テーラーに行けばスタイリストやフィッターと会話をすることになります。
最適なスーツを仕立てるためには必要な工程であり、フルオーダースーツの醍醐味でもありますが、時間を効率的に使いたいと思っていらっしゃるエグゼクティブは、時に面倒に思われるかもしれません。
さらに、フルオーダースーツの場合は「フィッティング(仮縫い)」という、仕付け糸で仮留めされたスーツをご着用いただき、お客様の身体によりフィットさせるための工程も必要です。
銀座英國屋でも、可能な限りフィッティングにいらしていただいています。
これも最高のオーダースーツの仕立てには欠かせない工程だからですが、お忙しい方であれば時に「面倒」だと思われるのは仕方ないことかも知れません。
外見より中身
「男は外見より中身が大切だ」
「ファッションは女性が楽しむものだ」
という考え方が、日本では古くからあります。
また、
「人間は中身が大事」
「気持ちは必ず伝わる」
という信念をお持ちの方もいらっしゃいます。
確かに、最終的にはやはり「真心が大切」です。
しかし、残念ながら「真心を伝える」上でも、身なりはとても重要なのです。
ファッションに気を配ることに気恥ずかしさを感じる男性も多いですが、ビジネスの成功を目的だと捉えれば、「第一印象をコントロールする」ことはビジネスの戦略と言えます。
センスに自信がない
スーツに限らずファッション全般に対して、苦手意識を持っている方は意外なほど多くいらっしゃいます。
「自分にはファッションセンスがないから」と卑下される方もいます。
しかし、プライベートの服装は別として、ビジネスシーンにおけるファッション、つまりスーツ選びにおいて、センスは不要です。
「いつ、どこで、誰と会うのか」。
そこで「どなたからの信頼を得たいのか」。
これさえきちんと把握できれば、それに適したスーツは自ずから導き出せます。
スーツ選びとはこのようにロジカルな話であって、決して「センス」という曖昧模糊とした表現で片付けるものではありません。
例えば、知人の結婚式に参加するとしましょう。
そのときに、真っ白のスーツを着ていく人はいません。
それは「新郎の装い」だからです。
黒ジャケットに黒ネクタイもNGです。
「お葬式の装い」だからです。
このようなことは、ルールとして明記されているわけではありませんが、暗黙のルールとして歴然と存在しています。
「マナー」と言い換えてもいいでしょう。
マナー
もちろん、マナーがあるのは結婚式に限りません。
ビジネスシーンでもこのようにいくつかのマナーが存在しています。
多くの方が無意識で対応しているこのようなマナーを、明確に理解しておくことさえできれば、ビジネスシーンでもスーツ選びに困ることはなくなります。
ビジネススーツは「完成された装い」ですので、センスがなくても、マナーやいくつかのルールを知っておくだけで、十分、「センスがあるように見える着こなし」が可能です。
エグゼクティブは「信頼」のためにオーダーする

これも特に男性に多く見られますが、スーツや洋服の買い物が苦手で、考えるのが億劫という方もいらっしゃいます。
しかし、銀座英國屋では、そのような方も、毎年、各シーズンの初めにはオーダーに来られます。
ではそのようなお客様は、なぜ銀座英國屋にお越しになられているのでしょうか。
銀座英國屋に行く理由
・「昇進して部下もできたので、格好のつくスーツが欲しい」
・「大事なプレゼンがあるので、信頼されるスーツが欲しい」
・「上司や取引先がファッションに気を使っている人だから」
・「秘書や奥様に、ちゃんとしたスーツを作るように言われた」
銀座英國屋に来られる方で多いのは、このような理由です。
これらの理由のほぼすべてに共通しているのが、
「ビジネスシーンでの信頼」です。
スーツの源流
もともと現代のスーツは、イギリス貴族の服装が源流とされています。
彼ら英国紳士は、自分の属する階級や身分を示すことも目的としてスーツを着ていました。
このスーツの本来の目的を考えれば、「自分の地位を知ってもらうこと」がスーツの大事な役割です。
ですから「昇進」をきっかけにスーツを新調するのは、理にかなっているのです。
同じ理由で「会社設立」「上場」や、組織の理事などへの「就任」も、それにふさわしいスーツをオーダーするのに適切なタイミングの一つです。
クールビズ
最近では、「服装自由」という会社も増えているようです。
そこまでなくても、「クールビズ」「ウォームビズ」などは、役所や大企業でも、今では当たり前になりつつあります。
このような流れは、地球の環境や健康面、コスト面などを考慮すれば頷けるところもあります。
しかし、これが「ビジネスの成功」を目的として考えると、若干の疑問符がついてしまいます。
たとえば、あなたが会社の行く末を左右しかねない、重要な会議で発言することになったとします。
そのような場所に、ノーネクタイ、半袖シャツで行くでしょうか。
まずありえません。相手に失礼だからです。
相手軸
「クールビズ」との違いは、この「誰にとって」最適なスーツなのかという視点が違うという点です。
クールビズが、「自分が」涼しいから、という理由なのに対して、重要な会議のときには「相手が」どう思うかということを考えます。
(地球に優しいから、という理由の方もいらっしゃるかと思います。)
要するに、最適なスーツとは「相手に信頼されるスーツ」のことであって、自分が涼しい(暖かい)と感じるスーツのことではないのです。
このように相手目線で考えることができれば、スーツ選びを大きく間違えてしまうことはなくなるでしょう。
エグゼクティブはオーダースーツを選ぶ

オーダースーツは、量販店のスーツ(吊るし)と比べると高価格です。
それも当然で、特にフルオーダーの場合は、採寸・型紙の作成から始まり、
右利きの方は右肩が下がり、右腕が長いように左右非対称である身体を補う「仮縫い」という工程を経て、
また生地やボタン・裏地などのディテールを選択し、
世界にたった一つのスーツを作るため、それだけ原価や手間がかかるためです。
しかしそれでも、大半のエグゼクティブがオーダースーツを選ばれるのは、切実な訳があります。
それが「仕事で結果を出したい」ということです。
ビジネスで勝つための戦略として
不況を言われて久しい日本で、ビジネス環境はかつてないほど激化しています。
デフレやグローバル化の影響もあり、競争優位を築くことも昔ほど容易ではありません。
その厳しいビジネスの戦場で生き残るのは、「お客様から選ばれ続けること」が必要です。
ネットの浸透もあり、お客様の声は良くも悪くも一気に世間に広まります。
しかも2020年から続く新型コロナウイルス感染症の影響などもあり、直接人に会う機会は大幅に減少しています。
「見た目」が判断基準
このような時代では、どこで差別化できるかというと、ビジネスパーソン一人ひとりの評価が大きく影響します。
例えば、似たような商品・サービスがいくつかある中で、お客様は何を判断基準にするかと言えば、その人に感じる人間性や、ネット上での評判です。
あなたもこのような経験はありませんか?
・「家を借りるときに不動産屋を回ったが、結局あの担当の方の印象が良かったから任せた」
・「車を買うときに複数のディーラーと会ったが、一番誠実そうな営業マンから買うことに決めた」
もしかすると、ネットで探せばもっと安い買い方があったかも知れません。
しかし、後悔しないためには「人」で選ぶことが大事だと、多くの人が無意識で気づいているのです。
ようするに、直接会ったときの印象が、ビジネスの成功要因になっているのです。
もし、あなたが、
・「うちのほうが良い商品を扱っているから」
・「じっくり付き合えば自分の良い人間性を分かってもらえるから」
と考えているのなら、残念ながら成功を逃している可能性があります。
せっかく良い商品・サービスを扱っているなら、なおさら勿体ないことです。
一人のビジネスパーソンの服装がビジネス全体に及ぼす影響など、ほんの一つの小さなパラメーターの変化でしかありません。
しかし、もしあなたがエグゼクティブなら、またはエグゼクティブを目指すなら、影響は絶大です。
スーツは投資
ビジネススーツは、プライベートや趣味の洋服ではありません。
ビジネスを成功させるための「ツール」であり、そこに時間とお金を使うのは浪費ではなく「投資」です。
今まで数多くのお客様を見てきましたが、エグゼクティブのお客様は、スーツを「投資」だと捉えています。
明確に「投資」という言葉は使わなくとも、「ビジネスにとって必要なもの」という認識を必ずといっていいほど、お持ちです。
そしてこの意識こそが、エグゼクティブとそうでない方を分けるポイントだと思います。
忙しいからこそ銀座英國屋

実際、エグゼクティブのお客様は忙しくとも、わざわざ銀座英國屋までご来店されます。
中には複数の事業を展開しながら、海外を飛び回り、プライベートでも多くの方と交流をしながら、
僅かな時間の合間を縫って、銀座英國屋に立ち寄られる方もいらっしゃいます。
これほど忙しいと、自分で自由に使える時間も限られています。
それでも、欠かさず来店されます。
それがご自分のビジネスにとって「一つの成功要因」と理解されているからです。
多くのビジネスパーソンにとって、時間や資本を効率的に使って成果を出すことが至上命題となっています。
その観点から見ても、オーダースーツを必要な投資と考えられています。
自分の印象を左右する可能性のあるスーツは、ビジネス相手から信頼され、その先の付き合いへと道をひらくための必須のツールだからです。
あなたはスーツで判断される
ビジネス相手に限りません。
部下も、同僚も、上司も、ビジネスパーソンたちは、常にあなたを見ています。
・あなたの話に耳を傾けるべき価値があるのか
・あなたには付き合うべき価値があるのか
常に評価されていると認識しましょう。
そして、もちろん本質的に、あなたの価値、あなたのビジネスの価値を高める努力は必要です。
しかし、まずは話に耳を傾けてもらうためにも、あなたに価値があると信頼できる印象が必要です。
あなたが信頼に足る人物だと印象を持たれれば、ビジネスがやりやすくなると思いませんか?
しかもその印象が、スーツ一つでコントロールできるとすれば、取り入れない道はありません。
「洋服選びが苦手」でも構いません。
センスに自信が無くとも構いません。
あなたに必要なのは、「TPOとあなたの地位に合わせた、ふさわしいスーツ」です。
そのためのお手伝いは、銀座英國屋のスタイリストにお任せ下さい。
ビジネスを理解して最適なスーツを提案
初めて銀座英國屋でオーダースーツをお仕立ていただく際には、
スタイリストが色々とお話を伺います。(カウンセリングと呼んでいます)
この記事では「ビジネスの成功がビジネススーツの目的」だと解説いたしましたが、あなたのビジネスを分からなければ、最適なスーツをご提案できません。
そのため、あなたのビジネスを、スタイリストが理解するお時間をいただければ幸いです。
・あなたのビジネス上のお立場は?
・どのようなシーンでお召しになるのか?
・誰と会われるのか?どなたから信頼を得たいのか?
などをお聞かせいただければ、適切な生地やデザインをスタイリストが専門的な見地からご提案させていただきます。
もちろん、お客様の好みやご予算に応じて、柔軟に対応いたします。
まとめ
いかがでしたか?
今回のブログで、スーツ選びに「センス」は必要ないことがご理解いただけたかと思います。
そして信頼を得られる着こなしのために必要なことが、「お立場やTPOに合わせたルール」だとお分かりいただけたかと思います。
今回はその細かいルールについては解説していませんが、もしオーダースーツにご興味を持たれた方は、お気軽に銀座英國屋にお越し下さい。
無料オーダー体験のご案内
銀座英國屋では、無料オーダー体験を実施しています。
ご注文時の不安がないよう、カウンセリング・生地選び・細かなディテール決め・サンプル仮縫い品による仮縫いの疑似体験を実施しています。
また、店内には仕上がったスーツ見本もご用意しています。是非、ご予約フォームより「無料オーダー体験」をご予約下さいませ。
監修者

小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
最近の投稿
-
2025年2月6日
スーツの寿命は何年か?買い替え時期の見極め方を分かりやすく解説
-
2025年2月1日
着丈とは?測り方とサイズ選びのポイント
-
2025年1月25日
就活用スーツ(リクルートスーツ)の正解は?男女別に詳しく解説
-
2025年1月18日
スーツを私服で着るには?カジュアル使いのポイントを解説
-
2025年1月7日
営業マンのスーツはどう選ぶ?信頼されるコーディネートの基本を解説