オーダースーツ 銀座英國屋コラム就活用スーツ(リクルートスーツ)の正解は?男女別に詳しく解説
就活用スーツ(リクルートスーツ)の正解は?男女別に詳しく解説
就職活動で好印象を与えるには、自分に合ったスーツを正しく着こなすことがとても重要です。お店には同じようなスーツがたくさん並んでいて、どれを選べば良いか迷いがちですが、コツさえ押さえれば服装で信頼感をアップするのは難しくありません。
そこでこの記事では男女別に就活用スーツの選び方とその着こなし方、またそれ以外のシャツやネクタイ、バッグなどのアイテムについても分かりやすく解説します。
目次
就活用スーツとは
就活用スーツとは、就職活動で使うスーツのことで、リクルートスーツとも呼ばれます。一般的にはダークグレーやネイビーなどの暗く落ち着いた色のスーツが多くなります。
就活用スーツを着用する場面はさまざまあります。例えば、企業の面接時、エントリーシートの添付写真、インターンシップ、企業訪問、会社で行われる筆記試験など。そのシーンごとに「就活用スーツはご自身がどういう人柄か?」「誠実さは感じられるか?」といった第一印象をお相手に伝えるうえで重要なツールとなります。同じスーツを着ていても、コーディネート次第で見た目の印象は大きく変わるでしょう。
このように就活用スーツは、就職活動全般を通して採用担当者の信頼を獲得し、ひいては内定を勝ち取る上でとても重要なアイテムです。とりわけ、採用面接では第一印象が一瞬で面接官に伝わるため、スーツの果たす役割は大きいと言えます。
ビジネススーツとの違い
就活用スーツとビジネススーツは、着用する目的が違います。
就活用スーツは就職活動のために着るものとなります。面接や企業訪問などで頻繁に使うことが想定されるため、シワが入りにくい素材や洗えるものなど機能性を重視したものも多く展開されています。フレッシャーズを対象としていることもあり、比較的低価格帯で販売されているものが多いです。
ビジネススーツは、その名のとおりビジネスシーンで日常的に着るための正装としての仕事着です。生地の質感、着用したときの着映えなど重視したものもあり、価格帯も比較的安価なものから高価なものまでさまざまあります。ご自身の職種や担当業務によっても、適切な服装が変わるでしょう。
関連ページ:サラリーマンのスーツは何着必要?失敗しない選び方と着こなしマナー
そのため、就活用にスーツを購入するなら、基本はリクルートスーツとして販売されているもので問題ありません。コストパフォーマンスを考えるのであれば、最初からビジネススーツを購入しておくのも一案です。
就活用スーツを選ぶポイント
就活用スーツを選ぶ上では、清潔感があり、お相手から信頼を得られるかどうかがポイントとなります。
スーツを選ぶ際、ついオシャレなものや見た目のインパクトがあるものに目が向きがちです。しかし、採用する企業側はそうしたスーツよりは就活生として「品格があるか」「清潔感のある身だしなみか」を見ています。
きちんとして見えるかはサイズ感に表れます。ですから、自分の体型に合ったサイズを選ぶことがもっとも大切なポイントです。また、サイズ感については男女で異なるので、詳細は男女別の項目で詳しく解説します。
就活用スーツの色は?
就活用のスーツの色はネイビー、チャコールグレーなどの暗い色が主流となります。これは就活時に個性を出しすぎるのを控え、どの企業、業種でも無難に使えるためです。
柄についてはストライプなども展開されていますが、汎用性の高さから無地が無難でしょう。
なお、ビジネスシーンで着用するスーツの色はグレーやネイビーが基本であり、黒は式典などの特別な場で着る物とされています。就活用に購入したスーツを、そのままビジネス向けに使うことを想定するなら、グレーかネイビーを選ぶと良いでしょう。
既製品とオーダーのどっちを選ぶ?
スーツには既製品とオーダー品があり、それぞれ違いがあります。
既製品はスーツが完成した状態で販売されているもので、お直しが必要なければ即日持ち変えることができます。量産により価格を抑えられるため、お手頃に買えるのが最大の魅力でしょう。
ただし店頭に並んでいる中から選ぶため、デザインやサイズに制約があります。例えば、自分が欲しいと思う形でも色が微妙に希望するものと異なる場合、どこかを妥協して購入することになるかもしれません。コスト重視で生産されているので、作りが甘かったり生地自体の耐久性が弱かったりする場合もあります。
対してオーダー品では、生地・デザイン・サイズなど、着る人の要望や体型を細かく計測して作ります。好きな生地やデザイン、理想のフィット感で、自分が着たいこだわりのスーツを実現したい方におすすめとなります。
もっとも、フルオーダーは自由度が高いぶん、普段からスーツを着慣れていない就活生にとっては難易度が高めかもしれません。その方の体型に合わせて作るため期間がかかり、金額も高くなりがちです。
まずは既製品で自分に合うものがないかを探し、しっくり来るものがなければオーダーを視野に入れると良いでしょう。
関連ページ:なぜオーダースーツはビジネス相手から信頼されるのか?
男性の就活用スーツ&小物の選び方
ここではメンズ向けの就活用スーツと小物アイテムの選び方について解説します。
男性の就活時の服装はシャツやネクタイ、靴まできちんと整えることで差が出ます。項目ごとに押さえておきましょう。
スーツ
就活用スーツで清潔感、信頼感を得るには色柄に加え、サイズがぴったりと合っていることが大切です。
色と柄
メンズ向けの就活スーツはネイビー、チャコールグレーなど暗いトーンの無地を選ぶのが一般的です。店舗でリクルート向けのコーナーから選ぶ場合であれば就活を視野に入れたラインナップなので特に意識する必要はありません。
肩幅
ジャケットの肩幅は肩の先端を指で一摘みできる程度が適正サイズです。これより大きすぎると肩が落ちて見えてしまいルーズな印象になります。反対に小さすぎると二の腕にシワが寄ってしまい、窮屈に感じます。肩幅がきちんと合っているとジャケットの重みが上手く分散されるため、長時間着ていても疲れにくくなります。
着丈
ジャケットの着丈はお尻が隠れる長さが必要です。これより長いとズボンが見える割合が少なくなるため足が短く見えてしまいます。反対にお尻の下位置が見えるような短いものは、マナー違反になるので注意しましょう。
袖丈
袖丈は腕を自然に下方向に下ろした状態で、中に着ているシャツの袖先が1〜1.5cm程度覗く長さが適正です。ジャケットの袖先が手の甲にかかるほど長いと、借り物を着ているような見た目になるので避けましょう。
身幅
身幅とは体の胴回りのことを指します。ジャケットのボタンを留めたときに拳ひとつが入るくらいの余裕が必要です。これより大きすぎると胴回りがもたついてしまい、ぶかぶかな印象を与えます。反対にボタン付近にシワが寄るほど小さいと、動きづらく窮屈な見た目になってしまいます。
スラックスの太さ
スラックスを穿いたときに適度なゆとりが必要です。太すぎたり細すぎたりするものは、見た目も、また履き心地も良くありません。見定め方は起立したときと着座しているときの両方で、スラックスのセンタープレスが左右に伸び切っていないかを確認します。程よいゆとりがあればセンタープレスは綺麗に残ります。
裾丈
スラックスの裾の長さは起立した状態で裾先が靴の甲部分に軽く当たり、ほんの少したわみが出来ている状態が適正です。このたわみのことをハーフクッションと呼びます。自分で適正な裾丈を見定めるのが難しい場合はお店の方に「ハーフクッションにして欲しい」と伝えると良いでしょう。
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シャツ
シャツは、デザインだけでなく、サイズでも着心地や見た目の印象が変わります。着用シーンもふまえ、自分に合うものを選びましょう。
一般的にシャツのサイズは「首まわり」と「袖丈(裄丈)」で表記されます。例えば、首回りが40cmで袖丈が84cmであれば「40-84」といった具合です。適正サイズが分からない場合は、お店の方に計測してもらいましょう。
また、1枚だけではなく2〜3枚をローテーションで着回すことで、傷むスピードが抑えられます。洗濯やクリーニングなどお手入れのしやすさもふまえ、着る頻度に合わせた枚数を購入しましょう。
色と形
シャツは、白無地のシンプルなデザインで、ブロード生地と呼ばれる光沢のある綿素材のものが無難でしょう。ポケットは付いていない方がフォーマルな装いとなります。
襟の形状は、ワイドかセミワイドが使いやすくなります。ボタンダウンシャツと呼ばれる襟先をボタンで留めるタイプは、カジュアルになりすぎるので、就活には不向きです。
首回り
第一ボタンを留めたときに指が1本入るくらい、または首回りの実寸プラス2cm程度の余裕があれば大丈夫です。これより大きいとネクタイを締めたときにシャツの首回りに不要なシワが寄ってしまいます。
袖丈
袖丈はシャツの袖ボタンを外した状態で、袖先が親指の付け根あたりに来る長さを選びます。その長さがあれば袖ボタンを留めた状態で腕の曲げ伸ばしをしても、突っ張ることがありません。
身幅
正面のボタンを留めたとき、体とシャツの間に適度の余裕が必要です。ボタン周りに左右に引っ張るようなシワが入っている場合は窮屈な状態です。その際はもう少し身幅にゆとりのあるものを選びましょう。
ネクタイ
ネクタイはシンプルで華美でないものが良いでしょう。柄は真面目な印象を与えるストライプや、無地などが使いやすいです。
あわせてネクタイバーを使うのもおすすめです。ジャケットのボタンを外している際にネクタイがひらひらと揺れ動くのを防いでくれる役割があり、着こなしが美しくなります。スーツ店でも取り扱いがあるので、一緒に選ぶと良いでしょう。シルバーのシンプルなものはどのような場面でも使えます。
靴下
靴下はスーツの色に合わせるのが基本です。例えばスーツがネイビーであれば靴下もネイビーを履くといった具合です。ズボンから靴下までがつながって見えるため足が長く見える視覚効果があります。
スニーカー用のくるぶし丈の短い靴下を履いている方もお見かけしますが、足を曲げたときにスネが見えてしまうのでマナー違反となります。ビジネス用の薄手の靴下を選びましょう。
おすすめはロングホーズという靴下です。これは膝下までしっかりと長さがあるため、足を曲げてもスネが見えることがありません。
靴・ベルト
革靴はデザイン、色によってフォーマル度合いが異なります。就活では紐で結ぶタイプのストレートチップ、内羽根式と呼ばれるデザインのものが良いでしょう。これは革靴の種類の中で最もフォーマル度合いが高いデザインであるため、就活に向いています。色は黒を選びます。
ベルトは靴の色に合わせると全体に統一感が出ます。就活では黒のベルトを使いましょう。デザインは尾錠式と呼ばれる針穴に通して締める形状のものが見た目もスッキリとしますので、おススメです。
バッグ
バッグはブリーフバッグと呼ばれるフォーマル用の手持ちカバンを使います。会社資料やファイル、財布などの私物を収納することができます。
素材は、軽くもちやすいものがよいならナイロンや綿キャンバス、質感のある革でしっかり感を出したいなら本革製のバッグがおすすめです。ただし革は定期的にお手入れをする必要がある点には注意が必要となります。色は靴と合わせれば、コーディネート全体の統一感が出ます。
就活の面接時にバッグは足元に置くことがありますので、自立するものを選ぶと良いでしょう。
男性が就活用スーツを着こなすポイント
ここでは男性が就活用のスーツを着こなすポイントについて解説します。正しく着用することで初めて良い印象を与えられますので、選び方と同じく着こなし方も重要となります。
関連ページ:ネイビースーツの着こなし方|シーン別のオススメ着こなしもご紹介
ボタンの留め方のルールを守る
ときおり、上のボタンだけでなく、下のボタンも留めている方を見受けますが、ジャケットの一番下のボタンは常時外しておきます。ボタンは2つまたは3つ付いており、このうちいずれの場合でも同様です。これは「アンボタンマナー」と呼ばれ、スーツの着こなしの中でもっとも基本的なルールのひとつです。それ以外のボタンは、立つときに留めて、座るときには外すようにしましょう。
そもそもジャケットは、一番下のボタンを留めない状態で、立って着たときに最も綺麗なシルエットになるように作られています。ボタンをすべて留めたり、座った状態でも留めっぱなしにしたりしておくと、不要なシワが寄ってしまい、綺麗にも見えません。
また、人間のお腹周りは座った際に少し大きくなるので、座った状態でボタンを留めていると、少し窮屈さを感じてしまいます。座るときは外したほうが快適に過ごせるでしょう。
ネクタイは一番上まで締め上げる
ネクタイは、しっかり上まで締め上げるように結びます。その際、シャツは一番上のボタンまできちんと留めておくことで、美しく結びやすくなります。
結び方が緩いとシャツの襟とネクタイの結び目との間にスキマができ、ルーズに見えてしまいます。就活での印象は良くありません。
締め方は、プレーンノットと呼ばれるシンプルなものがおすすめです。結び目の形状が縦長になり、すっきりとした見た目になります。
就活時のヘアスタイルは清潔感、爽やかさを重視
ヘアスタイルは顔まわりの印象を決めますので、服装と並んで就活では重要な要素です。就活時は清潔感、爽やかさを重視したものにしましょう。
髪の色は黒髪が基本です。茶髪などカラーリングした状態だと学生気分が抜けていないと思われてしまいます。もし地毛が茶色の場合はその旨を説明しておくと安心です。
清潔感を演出できるオススメのヘアスタイルはショートまたはベリーショートです。髪が伸びすぎる前にサイドや襟足、耳周りを刈り込むと綺麗な状態を保つことができます。やりすぎるとツーブロックのように見えてしまいますので、自然な程度で行いましょう。
前髪はおでこを出してあげることで元気よく爽やかな印象に見せることができます。
整髪料は髪質に応じてワックス、ムースなどを使うのはかまいません。ただし、これらは髪を整えて清潔感を演出するために使うのであって、オシャレ目的ではないことを気に留めておきましょう。髪型を適度にホールドできるもので、ツヤが出過ぎないものがオススメです。香りが強いものは避け、無香性か微香のものを選びましょう。
最近は規定が緩いところもありますが、一般的にパーマはオシャレの要素ですのでかけない方が無難でしょう。髪質が天然パーマの方についてはその旨を事前に説明するか、髪を短くして清潔感を演出するのも良いでしょう。
頭皮が乾燥しやすい方はフケにも注意が必要となります。特に就活で着用するダークトーンのスーツは汚れが目立つものです。事前にチェックしておくのが有効です。もし肩にフケが付いているのを見つけたら、人目のつかない場所で、エチケットブラシで取るか、ハンカチで落としましょう。
関連ページ:就活のリクルートスーツのコーディネート | 男性編 | これで面接も安心!
着用したらメンテナンスする
就活で一日着たスーツはホコリや湿気が付いています。何もせずに同じ物を着続けると傷みやすく、カビの原因になることもあり、着たあとはメンテナンスが必要です。
具体的には、まずスーツを脱いだ後に洋服用ブラシでホコリを掻き出します。下から上に手首でスナップを効かせるようにブラシをかけ、その後で上から下方向にかけて毛並みを整えます。その後はジャケットとスラックスを風通しの良い場所に吊るしておきます。そうすることで溜まった湿気を飛ばすことができます。
時おり、ホコリを防ぐためにクリーニング店のビニール袋をかぶせて仕舞う方がいらっしゃいます。これは湿気が逃げず、カビの原因になりますので避けましょう。
白シャツは着ているうちに衿周りや袖口が皮脂で黄ばんで汚れてきます。黄ばみがひどくなると落ちにくくなるため、自宅での洗濯以外に定期的にクリーニングに出すのも良いでしょう。また、シャツはあくまで消耗品です。傷んでくると襟と首が当たる箇所が擦り切れてきますので、目安に新しいものを揃えましょう。
このように日々の手入れをしてあげることで綺麗な状態を保つことができ、就活でより良いパフォーマンスを発揮することができます。
女性の就活用スーツ&小物の選び方
ここでは、女性の就活用スーツと小物アイテムの選び方について解説します。シャツやブラウス、ストッキング、靴まできちんと整えることで差が出てきます。項目ごとに押さえておきましょう。
スーツ
女性のスーツはジャケットをベースにして、ボトムスはスカートまたはパンツが基本になります。
色と柄
色は黒であれば、どの業界、職種を問わずに使うことができます。ネイビーやダークグレーなども控え目な印象になるためオススメです。
柄については無地が基本で、薄いストライプ柄が入ったものなどもあります。面接官に派手なイメージを持たれる恐れがあるため避けた方が無難です。
ジャケット
ジャケットは現在、1つボタンか2つボタンが主流です。2つボタンであればVゾーン(シャツが見える顔まわり)の開きが小さくなり、真面目さをアピールできます。
選ぶ時は、サイズ感に気をつけます。過度にタイトにならない範囲でジャストフィットのものが良いでしょう。肩周りは肩にジャケットがフィットしているものを選びます。着丈は腰が隠れるくらいの長さが綺麗に見えます。袖丈は腕を真下に下ろした状態で手の甲が少し隠れるくらいの長さが理想です。
ボトムス
ボトムスはスカートとパンツの2種類があります。これはどちらを選んでも問題ありません。一般的には、パンツの場合は活発的でスタイリッシュに、スカートは親しみやすく柔らかい印象を演出しやすいです。パンツスーツはスカートと比較すると歩きやすいため、移動が多い方にも人気です。企業の社風、見せたいイメージに応じて選ぶと良いでしょう。
スカートは立った状態で膝が隠れるかわずかに見える程度、椅子に座った状態で膝にかかるくらいの長さがベストです。短すぎたり長すぎたりしないよう気をつけましょう。
パンツはテーパード(裾先に向かって細くなるデザイン)のものが脚をスッキリ見せることができます。裾丈は靴のヒールが数センチ見えるくらいの長さにします。
どちらのボトムスも、タイト過ぎると見た目も良くないですし、動きづらくなります。反対に緩すぎるシルエットは、スーツならではのスタイリッシュな雰囲気がなくなりがちです。基本的にはジャストフィットしていながら、動きづらさをそれほど感じない程度のものを選ぶと良いでしょう。
関連ページ:銀座英國屋のレディーススーツ
シャツorブラウス
ジャケットの下にはシャツかブラウスを着用します。就活用では白が無難です。
サイズは大きすぎるものだと、着たときに不要なシワが寄り、ルーズな見た目になってしまいます。逆にタイトすぎると下着のラインが出ることも。ジャストサイズのものを選ぶことが大切です。
シャツは襟付きで正面をボタン留めする形状のものを選びます。襟があることで、真面目な印象を与えます。襟元がVの字状に開いているスキッパーシャツは、開きが大きくなり、顔まわりが明るく華やかな印象を与えます。ただし幾分カジュアルな見た目になるので、ご自身が志望される業界、業種によっては避けたほうが無難でしょう。
ブラウスは女性向けにデザインされたトップスを指します。もっともイメージしやすいのが、襟無しで丸首の形状のものでしょう。柔らかく親しみやすいイメージを作ることができます。就活では、シンプルでシルエットが緩すぎないものなら、ジャケットに干渉せずオススメです。対して、フリルなど装飾が過度なものは就活に不向きです。
肌着やストッキング
シャツの下に着るインナー(肌着)は白のシャツを着たときに目立たないものを選びます。よく白の肌着を着るケースがありますが、白い肌着はその上に白シャツを着ると肌着の境目が見えてしまいます。
オススメは肌の色に近い色の肌着です。肌の色に馴染むので上に白シャツを着ても肌着が目立ちません。
ストッキングはご自身の肌の色に近いものを選びます。生地が厚すぎるものを選ぶとカジュアルな見た目になるので適度に薄手のものを使いましょう。また、ストッキングは伝線することも考えられます。出先で伝線したときにすぐに穿きかえられるように予備のストッキングをバッグに入れておくと安心です。
靴
靴は、装飾のないプレーンな黒のパンプスが基本です。ヒールは、高さが3〜5cm程度で、適度に幅のある細すぎないものを選びます。
歩行時に踵の抜けが気になる場合は、足の甲部分にストラップが付いたものを選ぶと踵が抜けにくくなります。
なお、ヒールのないローファーのデザインは、就活で使うにはカジュアルすぎる傾向にありますので、避けたほうが無難でしょう。
バッグ
バッグは黒で、目立たないものを選びます。
ブランドのロゴが前面に出ていて、一見してどこの製品か分かるようなものは避けます。就活では会社資料、各種書類などを入れますので、A4サイズが収納できるサイズだと安心です。
面接時など着席する場面ではバッグを横に置きます。そのため、置いたときに自立するものが良いでしょう。
女性が就活用スーツを着こなすポイント
就活ではスーツ選びはもちろん、きちんと着こなすことで清潔感、信頼感を得ることができます。ここでは女性が就活用のスーツを着こなすポイントについて解説します。
ジャケットは正しく着こなす
女性が着用するスーツのジャケットは、1つボタンまたは2つボタンの仕様になっているものが大半となります。
いずれの場合でも、女性のジャケットボタンは全て留めて着用します。これによりジャケットが体にフィットして、スッキリした美しいシルエットになります。
シャツと合わせる場合、端が袖口からのぞかないようにします。アイテム選びの段階で、ジャケットの袖丈は手首の位置より長めに取っておき、シャツの袖が長すぎないものを合わせるのがよいでしょう。
ナチュラルメイクで臨む
就活では、ナチュラルな雰囲気のメイクが無難です。
そもそも面接では、清潔感があって健康的、知的な印象が評価されます。ナチュラルなメイクを心がけることで、この条件をクリアしやすくなります。カラーコンタクト、つけまつ毛、ラメ入りのメイクなどは避けたほうがよいでしょう。
もっとも、業種によって好まれるメイクの傾向も異なります。例えば、接客業など人前に出る業種のなかには、ある程度は華やかさを感じられるメイクが望ましい場合もあります。
ご自身が進まれる業界で、どのようなメイクが好まれるか分析しておくことも重要です。
ヘアスタイルは清潔感を意識する
就活でのヘアスタイルでは、清潔感を意識することが大切です。ロングヘアの場合は、束ねて結ぶなどのアレンジが必要になります。
例えばポニーテールにするなら、「就活ポニーテール」などと呼ばれるすっきりした結び方にしましょう。通常であれば、ポニーテールは編み込みをしてアレンジしたり、アクセサリーなどが付いたゴムを使ったりなど、好きにアレンジできる髪型です。しかし、就活では、そうした装飾的な要素を全て省き、シンプルに結ぶのがふさわしく、髪をまとめる位置も耳から少し下げたところにすることによって、控え目で知的な印象を演出します。
おでこを出して眉を見せることも清潔感を出すポイントになります。面接では何度もお辞儀をする場面があります。お辞儀をする度に髪が落ちてきて、その都度かき上げるのでは、見た目の印象も良くありません。
基本は、どのヘアスタイルでもお辞儀をする際に髪が落ちてこないようにしっかりとセットするか、ピンで止めておくと良いでしょう。耳を出すことも大切です。
髪の手入れをしておくことも忘れてはいけません。ボサボサなヘアスタイルや寝癖がついていたりすると不衛生な印象を与えてしまいます。ブラシで整える、定期的にカットするなど最低限のメンテナンスはしておきましょう。
まとめ
今回は就活用のスーツの選び方や着こなし方について、男女別に詳しく解説しました。
就活用のスーツは既製品とオーダー品があり、それぞれ違いがあります。ご自身にとってどちらが適しているか見極めて選ぶことが重要です。シャツや靴、バッグなどのアイテム選びも外せない要素となります。
スーツには着こなし方にもルールがあります。男性であればジャケットの一番下のボタンは外す、女性はジャケットのボタンは全て留めるなど男女で異なる内容もあるため注意が必要でしょう。
このようなスーツについての知識は就活が終わって社会人になってからも活かされます。今回の記事が就活時のスーツ選び、着こなし方の参考になれば幸いです。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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