オーダースーツ 銀座英國屋コラムアンジェリコとは?品質と感度、費用対効果のすべてを享受できるオーダージャケット生地
アンジェリコとは?品質と感度、費用対効果のすべてを享受できるオーダージャケット生地
オーダーシャツや既製シャツに非常に幅広く使用される、世界的に認知されている生地ブランドがアンジェリコ(ANGELICO)です。柄の洗練度が高く、ファッション感度が高いジャケット生地にも定評があります。
また、そのクオリティの高さの割には価格が比較的求めやすく、柄のバリエーションも多いので選びがいがある生地ブランドです。今回はそんなアンジェリコブランドの歴史的背景や生地の特徴、おすすめしたい人のタイプなどを紹介します。
アンジェリコ(ANGELICO)の歴史
イタリアの生地メーカーであるアンジェリコは、1955年に北イタリアの毛織物のメッカ、ビエラで誕生しました。ビエラはアルプスの麓に近く、生地原料の洗浄や染色の品質を上げる要素である良質な水に恵まれています。
染色後の発色の良さや手触りのなめらかさ、柔らかな風合いをすべて備えることができる好条件の地で、アンジェリコの生地は世に送り出されてきました。
開業5年後には製造の注文を受けた生地だけでなく、積極的にオリジナルコレクションを発表し始めて、次第に評判が広まっていったのです。
1964年には紡績部門が新設され、糸からの一貫生産体制に向けての取り組みが始まりました。それを契機にブランド構築を強化する方向に、事業は進んでいきます。
さらに染色および整理部門を加えたことで、紡績、染色、織布、整理まですべてのプロセスをカバーする、完全なる一貫生産体制が確立されました。
設備投資や技術革新に注力し続けてきた結果、現在のファッション産業界の中で多くのメーカーやエンドユーザーからの支持を集めている世界的なブランドとなっております。
アンジェリコ(ANGELICO)のオーダースーツ生地の特徴
アンジェリコが発信する生地は、いわゆるオーセンティックなテーラードファッションのオーダーおよび既製品用だけでなく、モードの領域やカジュアルファッションの領域でも幅広く使用されています。
そんな背景を持つアンジェリコのオーダー生地にフォーカスして、その特徴を見ていきましょう。
生地コンセプトによる原毛の使い分け
アンジェリコの生地を端的に表現すれば、なめらかで繊細、発色が良いというイタリアならではの持ち味に加えて、強いハリとコシのある素材といえるでしょう。
原毛は、オーストラリア産の上質なメリノウールを中心に、生地のコンセプトに応じてスーパー100’sからスーパー140‘s(繊維の直径が18.5〜16.5ミクロン:1ミクロン=1/1,000ミリ)までを巧みに使い分けしています。
オーダージャケット向けに高安定した供給力を持っており、常にビジネスパーソンのオフスタイルの需要にジャストミートで応えられるブランドです。
ウールにシルクやモヘア、リネンなどを混紡した生地にも定評があり、ジャケットの世界観に美しい彩りを添えています。
柄のデザイン性も高く、コーディネートの幅が広がるでしょう。
徹底された品質管理
アンジェリコが生み出すオーダー生地の品質管理は、世界でも最高水準といわれています。管理体制を徹底しているので、生地にあるほんのちょっとした傷や汚れも見逃しませせん。
すべての生地の製造において一切手を抜くことなく、市場に供給される生地はどれも確かな品質とグレードが備わっています。そのため、生地ブランドとして高い評価を維持できることにつながっています。
このブランドが発信する生地なら間違いないという安心感や、次に打ち出される新しい生地への期待感が非常に高いブランドです。
世界中の一流テーラーやトップデザイナーたち、トップアパレルメーカーなどのハイレベルの顧客から長年に渡って選ばれ続けていることが、その裏付けとなります。
アンジェリコのWinWinな価格設定とは?
アンジェリコのオーダージャケット生地は、高品質である割には比較的価格を抑えていることが特徴のひとつとして挙げられます。
糸から生地製品になるまでの一貫生産で得られるコスト効率のメリットを、利益として直接回収するという選択肢もあったはずです。
しかしアンジェリコは顧客(テーラーやデザイナーのメゾン、アパレルメーカーなど)への価格に反映する道を取りました。つまり、広く世界にプロダクツを行き渡らせて得られる、より大きくて顧客とともに得られるベネフィットを選んだと考えてよいでしょう。
生産者も顧客もWInWInとなる考え方であり、それは事実上のエンドユーザーとなる、オーダージャケットを購入する人たちにとってのコストパフォーマンスにつながるわけです。
アンジェリコ(ANGELICO)のおすすめな人とは?
アンジェリコの生地でオーダージャケットを仕立てるなら、おそらく価格以上の満足度を得られる可能性が高いでしょう。バリエーションが多彩なので、選択肢の幅も広く、総合的に費用対効果が高いオーダー生地といっても過言ではありません。
そのため、アンジェリコはオーダーにチャレンジするのが初めて、もしくはそれに近いオーダービギナーの方におすすめしたいブランドです。幅広い選択肢によって納得の行くチョイスができて、コスト的な負担も少なめで大きな満足が得られると期待できます。
さいごに
オーダージャケットからデザイナーズのモード、旬のカジュアルアイテムまで、守備範囲の広いアンジェリコは手軽に高級テイストを楽しめるオーダー生地ブランドです。
オーダージャケットを着始めて間もない方や初めての方は、世界的なブランドながらも、選びやすい要素を多く持っているアンジェリコで、費用を抑えつつ満足度が高い1着を仕立ててください。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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