オーダースーツ 銀座英國屋コラムオーダースーツ人気ランキング(50万円台)|オーダースーツ銀座英國屋
オーダースーツ人気ランキング(50万円台)|オーダースーツ銀座英國屋
オーダースーツを購入しにテーラーに出向いた際に、「この店ではどんな生地が人気なんだろう?」と気になった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回のコラムでは、銀座英國屋での人気生地ランキング(オーダースーツ・仮縫い付きお仕立て上がり50万円台)をご紹介いたします。
ランキングを参考にすることで、生地選びの際に新たな視点が加わり、これまで知らなかったブランドや生地に出会えるかもしれません。
ぜひ最後までお楽しみいただければと思います。
あらかじめ内容をまとめますと以下のようになります。
・秋冬シーズンのスーツの色もダークネイビーが圧倒的
・秋冬シーズンのスーツの柄も無地や織柄が人気
・秋冬シーズンのスーツの素材はウール100%に加えてカシミヤ混紡のものも選ばれる
・人気ランキングトップ10 (オーダースーツお仕立て上がり50万円台)
それでは早速みていきましょう。
目次
- 1 オーダースーツ銀座英國屋における、秋冬シーズンのスーツ生地の選ばれ方
- 2 2022年度秋冬シーズンの人気生地ランキング(スーツ・50万円以上)(オーダースーツ銀座英國屋)
- 3 人気ランキング第1位 ロロピアーナ ウィンタータスマニアン ブルーグレーに青ストライプ
- 4 人気ランキング第2位 銀座英國屋 ビッグベン 濃紺無地
- 5 人気ランキング第3位 銀座英國屋 ビッグベン ダークグレー無地
- 6 人気ランキング第4位 フィンテックス エスコリアル 紺無地
- 7 人気ランキング第5位 ドミニックフランス 濃紺シャドーストライプ
- 8 人気ランキング第6位 エスコリアル 紺無地
- 9 人気ランキング第7位 キングスミル 紺無地
- 10 人気ランキング第8位 ドミニックフランス 紺無地
- 11 人気ランキング第9位 フィンテックス 紺シャドーストライプ
- 12 人気ランキング第10位 フィンテックス グレーシャークスキン
- 13 まとめ
オーダースーツ銀座英國屋における、秋冬シーズンのスーツ生地の選ばれ方
まず、ランキングをご紹介する前に、オーダースーツ銀座英國屋のお客様・生地選びについて、ご説明いたします。
銀座英國屋は「信頼を得られる装い」としてのオーダースーツを、人・仕事に真摯に向き合う方々にお仕立ていただいて参りました。
フルオーダースーツということで、高いハードルと感じられる方もいらっしゃるかと思いますが、スーツに関する細かい知識は必ずしも必要というわけではありません。接客担当のスタイリストがカウンセリングでしっかりとお話を伺い、数多くの生地の中から着用シーンやご予算に合わせて適したものをご提案いたします。
以下の3点は、オーダースーツ購入時のポイントです。銀座英國屋に限らず、あらかじめスタイリストに伝えておくことで生地選びがよりスムーズに行える可能性がありますのでぜひ事前に整理してみていただければと思います。
基本①【最重要】「どなたからの信頼を得たいのか?」
基本②着用シーズン・場面
基本③ご予算の目安
「担当者に生地の選択肢を絞ってもらう方法」については、こちらの記事をご参照ください。
参考:オーダースーツの生地選びで重要な3つのポイント|オーダースーツ基礎知識
秋冬シーズンのスーツの色もダークネイビーが圧倒的
秋冬シーズンのスーツの色としてはダークネイビー(濃紺)が最も多く選ばれています。
季節、年代、シーンを問わず、着る人の個性を引き立ててくれるダークネイビーはいつの時代も多くの支持を獲得してきました。誠実さや知性を表現できる濃紺のスーツは「信頼を得る」という観点から見てもベストな選択と言えるでしょう。
ダークネイビーの他にはダークグレーやミディアムネイビーのスーツも多く選ばれています。
秋冬シーズンのスーツの柄も無地、織柄が人気
秋冬シーズンのスーツの柄としては、無地あるいは織柄を多くお選びいただきました。
無地は最もベーシックで万能の柄として、シーズン問わず人気があります。コーディネートの幅も多岐に渡るため、「基本の装い」として1着は持っておきたいスーツです。
織柄は色糸を使わず、生地の織り方の違いによって柄を表現したもので、特にシャドーストライプは落ち着きの中に洗練された印象を与えられるため多くの方から支持を得ています。
秋冬シーズンの素材は、ウール100%を始め、カシミヤを混紡したウールも選ばれています。
秋冬シーズンでは、通常のウール100%のスーツ生地に加え、ウールとカシミヤ混紡のものも多く選ばれました。
カシミヤならではの温かみとしなやかさ、見た目の高級感がその理由として挙げられます。
また、50万円以上の人気ランキングではカシミヤ100%のスーツもランクインしています。希少性の高い高級素材のため100%使用となると価格も跳ね上がりますが、それでも根強い支持があるのはカシミヤならではの圧倒的な品質によるところでしょう。
2022年度秋冬シーズンの人気生地ランキング(スーツ・50万円以上)(オーダースーツ銀座英國屋)
人気ランキングは、こちらです。
順位 | ブランド名 | コレクション名 | 税込価格 |
---|---|---|---|
1位 | ロロピアーナ | ウィンタータスマニアン | 550,000円 |
2位 | 銀座英國屋 | ビッグベン | 770,000円 |
3位 | 銀座英國屋 | ビッグベン | 770,000円 |
4位 | フィンテックス | エスコリアル | 880,000円 |
5位 | ドミニクフランス | – | 605,000円 |
6位 | エスコリアル | エスコリアル | 550,000円 |
7位 | キングスミル | – | 506,000円 |
8位 | ドミニクフランス | – | 605,000円 |
9位 | フィンテックス | – | 660,000円 |
10位 | フィンテックス | – | 770,000円 |
1位 | ブランド名 | ロロピアーナ |
---|---|---|
コレクション名 | ウィンタータスマニアン | |
税込価格 | 550,000円 | |
2位 | ブランド名 | 銀座英國屋 |
コレクション名 | ビッグベン | |
税込価格 | 770,000円 | |
3位 | ブランド名 | 銀座英國屋 |
コレクション名 | ビッグベン | |
税込価格 | 770,000円 | |
4位 | ブランド名 | フィンテックス |
コレクション名 | エスコリアル | |
税込価格 | 880,000円 | |
5位 | ブランド名 | ドミニクフランス |
コレクション名 | – | |
税込価格 | 605,000円 | |
6位 | ブランド名 | エスコリアル |
コレクション名 | エスコリアル | |
税込価格 | 550,000円 | |
7位 | ブランド名 | キングスミル |
コレクション名 | – | |
税込価格 | 506,000円 | |
8位 | ブランド名 | ドミニクフランス |
コレクション名 | – | |
税込価格 | 605,000円 | |
9位 | ブランド名 | フィンテックス |
コレクション名 | – | |
税込価格 | 660,000円 | |
10位 | ブランド名 | フィンテックス |
コレクション名 | – | |
税込価格 | 770,000円 | |
それでは、ここから1つずつ説明させていただきます。
人気ランキング第1位 ロロピアーナ ウィンタータスマニアン ブルーグレーに青ストライプ
イタリアの最高級ブランドロロピアーナが1位に
50万円以上の秋冬スーツ人気ランキングで一位に輝いたのは、イタリアが誇る高級ブランド「ロロ・ピアーナ(Loro Piana)」の生地です。
ロロ・ピアーナは1924年、イタリアピエモンテ州の小さなコムーネ(自治体)で、ピエトロ・ロロ・ピアーナによって設立されました。
原料となる繊維の精錬から、紡績・織布の商品化まで、徹底した一貫生産を自社工場で手がけており、そこからは最高のクオリティを実現し維持し続けるための理念や哲学が感じられます。
艶や発色が美しく手触りもしなやかな生地を多く取り扱っており、イタリアならではの華やかでゴージャスなスーツを仕立てることができます。
参考:ロロ・ピアーナの百年に迫る歴史を映すラグジュアリー感こそオーダースーツの醍醐味
落ち着いた雰囲気が魅力のブルーグレー
紺無地やグレー無地が各価格帯で軒並み上位にランクインする中、50万円台の1位には「ブルーグレー」の生地が選ばれる結果となりました。
名前が示す通り青みがかった灰色をしているこの色は、グレーベースでありながらも爽やかさを纏い、独特の存在感を示します。
特に1位にランクインしたロロ・ピアーナ「ウィンタータスマニアン」コレクションに含まれる生地で、ブルーグレーに青のストライプが乗っています。
柄の主張がしっかりとありつつも、全体としての統一感を失わない絶妙なバランス感覚で仕上げられた一着は、ロロ・ピアーナにこそ生み出せる生地でしょう。
人気ランキング第2位 銀座英國屋 ビッグベン 濃紺無地
人気ランキング第3位 銀座英國屋 ビッグベン ダークグレー無地
人気ランキング2位・3位は、共に銀座英國屋オリジナル服地「ビッグベン」ですので、一緒に解説させていただきます。
英國屋創業80周年を記念して作られた秋冬用オリジナル服地
銀座英國屋オリジナル「ビッグベン」は100%スパンカシミアを使用したスーツ生地で、銀座英國屋の創業80周年を記念して作られました。
通常のカシミヤには長短さまざまな長さの原毛が使われており、太さも厳密に揃え必要はありません。
このためカシミヤで作られる糸は紡毛糸(ウールン)となり、起毛感や暖かな手触りが特徴的となります。
これに対してスパンカシミヤは、太さを揃えた胸の部分の長い毛のみを使用し、櫛で毛羽だった部分を梳きながら梳毛糸(ウーステッド)として仕上げられたもののことを指します。原料を厳選しなければならず、工数も多いためカシミヤの中でも特に高級品とされています。
そんなスパンカシミヤを100%使用したビッグベンは、圧倒的な着心地とカシミヤによる暖かさ、そして仕上がりの高級感が魅力。
通常のスーツとは一味も二味も違う、最高の贅沢を味わっていただける一着です。
人気ランキング第2位 銀座英國屋 ビッグベン 濃紺無地
人気ランキング2位には「ビッグベン」から濃紺無地が選ばれました。
やはりスーツの基本とも呼べる紺が、より上位にランクインしています。
人気ランキング第3位 銀座英國屋 ビッグベン ダークグレー無地
通常同じシリーズの色違いの場合、紺が圧倒的に人気のケースが多いのですが、2位に続いて3位にビッグベンのダークグレー無地がランクイン。
汎用性の高い色のみならず、生地自体のクオリティの高さから紺無地に続く3位に選ばれました。
人気ランキング第4位 フィンテックス エスコリアル 紺無地
英国クラシックスーツの王道 フィンテックス
第4位にランクインしたのは創業140年を超える英国の老舗服地メーカー「フィンテックス」です。
フィンテックス(FINTEX)という名前は「Fine Textlie」に由来し、「良質な織物を意味」します。
1881年の創業以来ブランド名が示すように常に最高品質の生地を生産し続け、現在では誰もが認める高級服地の代名詞的存在となりました。
英国クラシックの質実剛健な雰囲気が魅力の正統派服地メーカーです。
参考:フィンテックス・オブ・ロンドン|織物一筋に百四十年、人生を鼓舞するスーツ服地
普遍的な魅力 紺無地
「紺無地」はスーツの王道とも呼べる存在でいつの時代も変わらない普遍的な色柄です。
コーディネートのバリエーションも豊富でビジネス、セミフォーマルのシーンからパーティまでさまざまな場面で着用することができます。生地自体が悪目立ちしないことから、着る人の個性をよく引き立ててくれることも魅力のひとつ。
「信頼を得られる装い」として、一着は用意しておきたい基本のスーツです。
人気ランキング第5位 ドミニックフランス 濃紺シャドーストライプ
ネクタイメーカーを起源とする服地ブランド ドミニックフランス
フランスの企業「ドミニック・フランス(Dominique France)」からシャドーストライプの生地が第5位にランクインしています。
1939年に創業した「ドミニック・フランス」は、ネクタイメーカーとしてその歴史をスタートさせました。原料のシルク選びから、デザイン、裁断、縫製を一貫して自社で行い、フランスらしいシックな色合いの商品は高い評価を受けます。
紳士服の取り扱いを始めたのは1984年。
服地ブランドとしての歴史は比較的浅いながらも、ネクタイメーカーとして培ってきた審美眼とノウハウを生かし、英国やイタリアといった国で伝統の枠にとらわれない革新的な生地を現在も生み出し続けています。
上品な華やかさが魅力のシャドーストライプ
シャドーストライプは織柄の一種で、色糸を使わずに織り方を変えることによってそのストライプを表現しています。
一見無地のように見えるものの、光の当たり方によってその柄が現れるのが特徴で、上品な華やかさを兼ね備えており、ビジネスシーンにおける普段使いのスーツとしてぴったりの色柄です。
無地と比べてもよりいっそう洗練された印象を与えることができ、スーツの着こなしをワンランクグレードアップさせたいときにもオススメの1着です。
人気ランキング第6位 エスコリアル 紺無地
最も希少なウール「エスコリアル」の名を関したブランド
第6位には最も繊細で、最も希少なウール「エスコリアルウール」の名前を冠したブランド「エスコリアル(Escorial)」の紺無地がランクインしました。
エスコリアルウールとは、ウールを採取する羊の種の中でも「王家の羊」と呼ばれるエスコリアル種の羊から採れる繊維です。16世紀のスペイン国王、フェリペ2世がその特徴的な毛並みに興味を持ち、エル・エスコリアル宮殿で飼育したことから名付けられました。
カシミヤ以上の細さを誇るエスコリアル種の原毛から生まれるウールは滑らかで、繊維の強いシュリンクにより独特の弾力性を備えています。
エスコリアル社は責任感と情熱を持って純血の羊を守り、最高の繊維として後世に伝えるという使命を全うする誇り高いブランドなのです。
人気ランキング第7位 キングスミル 紺無地
英国の老舗服地ブランド キングスミル
人気ランキング第7位は、英国の老舗服地メーカー「キングスミル(KingsMill)」の紺無地です。
フィンテックスやロロ・ピアーナといった世界的に展開するブランドに比べると知名度こそ低いのですが、品質に関してはそれらのブランドの製品と比べても全く遜色ありません。
super150’sやsuper180’sといった最高級原毛を用いた織物を多く取り扱っており、一度体験すると病みつきになってしまうような魅力を持っています。
キングスミルという名前は英国・ハダースフィールドにある工場をもともとイギリスが国有していたことからつけられました。
人気ランキング第8位 ドミニックフランス 紺無地
濃紺無地が6、7、8位と続いてランクイン
第8位は「ドミニック・フランス」の紺無地。
6位、7位に続いて濃紺無地がランクインしました。
50万円以上という、超高級スーツに含まれる価格帯でもこれだけ紺無地がランクインしているということからは、生地・スーツの奥深さが感じられます。シンプルであるがゆえに素材の良さが際立ち、そしてそこにこそこだわる価値があるのかもしれません。
人気ランキング第9位 フィンテックス 紺シャドーストライプ
5位に続いて9位にも紺のシャドーストライプがランクイン
人気ランキング第9位にはフィンテックスの紺シャドーストライプが選ばれました。
紺シャドーストライプは5位に続いてのランクインとなり根強い人気が伺えます。
こちらのフィンテックスはストライプの幅が極めて狭く、柄というよりも「質感」を表現しているといった方が近いかもしれません。上品で落ち着いたスーツがお好みの方におすすめです。
人気ランキング第10位 フィンテックス グレーシャークスキン
フィンテックスが4位、9位、10位とランクイン
人気ランキング第10位はフィンテックスのグレーシャークスキンです。
フィンテックスの生地は今回の50万円以上のランキングで、第4位、第9位、第10位と最も多くランクインしています。
独特の質感が魅力的なシャークスキン
シャークスキンとは直訳すると「サメの肌」。
経糸と緯糸に異なる糸を使用して織ることで細かなジグザグ模様が生まれ、サメの肌のようにざらざらとした質感を持つ生地となります。グレーでも地味になりにくく、軽やかな着こなしを楽しめるのが魅力です。
第10位にランクインした生地はsuper160’sに25%のシルクを混紡することで通常のウールのみ使用したシャークスキンとは一味違う、艶やかな光沢のある高級感あふれる仕上がりとなっています。
まとめ
このコラムでは、銀座英國屋での人気ランキング(オーダースーツ50万円台)・2022年度秋冬版をご紹介いたしました。
銀座英國屋では「信頼を得られる装い」としてビジネスウェアをご提供しているため、人気がある生地は「ダークネイビーの無地 or シャドーストライプ」です。
そして、50万円台で人気がある生地ブランドは、スキャバル・ドーメル・ロロピアーナなどでした。
少しでも生地選びに難しさを感じられる際は、以下の3ポイントを店舗スタイリストにお伝えいただき、「そのスタイリストに生地を絞ってもらった中から選ぶ」方法がオススメです。
・基本①【最重要】「どなたからの信頼を得たいのか?」
・基本②着用シーズン・場面
・基本③ご予算の目安
この担当者に生地を絞ってもらう方法については、以下の記事をご参照ください。
参考:オーダースーツの生地選びで重要な3つのポイント|オーダースーツ基礎知識
このコラムが、オーダースーツの生地選びの一助となりましたら幸いです。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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