オーダースーツ 銀座英國屋コラムネクタイバーの正しい位置とは?種類と付け方・選び方を解説

ネクタイバーの正しい位置とは?種類と付け方・選び方を解説

オーダースーツ銀座英國屋のメンズ無料オーダー体験(メンズのオーダースーツの無料相談+フィッティング体験)

オーダースーツ銀座英國屋|ふるさと納税

ネクタイバーはスーツを着る時の小物アイテムの一つです。ネクタイを固定して見た目を整えると同時に、装いに華を添えてくれます。

しかし種類が多く、ジャケットの有無や着用シーンなどによって、選び方、正しい位置が異なるというのもまた事実です。購入時や使用時に迷った経験をお持ちの方もいらっしゃることと思います。

今回の記事ではネクタイバーの概要をはじめ、種類と付け方、選び方まで、詳しく解説いたします。適切に選び、正しく使用することで装いを洗練させることができますので、ぜひ参考にしてみてください。

ネクタイバーとは

ネクタイバーは、ネクタイをシャツに固定するアイテムです。装飾性の低い紳士のスーツスタイルで身につけられる、数少ないアクセサリーの一つでもあります。ネクタイピンと呼ばれることもありますが、正確にはネクタイバーとなります。

ネクタイバーの歴史

ネクタイバーの正しい位置とは?ネクタイピンの歴史

19世紀後半から使われ始めたと言われるネクタイを留めるものは、針のついたピンタイプが主流でした。ところがこのピンタイプにはシルク製の生地に穴を開けてしまうという欠点があります。

その後、現在のネクタイの形である「フォア・イン・ハンド」が登場すると、シャツとネクタイを挟んで留めるタイプのネクタイバーが普及しました。このタイプであれば生地に穴を開ける必要はありません。気軽に安心して使えることもあり、現在まで基本スタイルとして定着しています。

用途についても、時代によって変化が見られます。

はじめはネクタイを固定するという実用的な目的が主でしたが、徐々に装飾品としての役割も果たすようになりました。現在では貴金属を用いた高価なものから、手頃な価格のカジュアルなものまで、数多くの種類が出回っています。

ネクタイバーをつける理由

ネクタイバーをつける理由は、主に2つあります。

1つ目は、ネクタイを固定するためです。ネクタイは動きの中でずれたり、風で乱れたりしやすいアイテムです。特にビジネスシーンやフォーマルな場では、きちんとした外見を保つことが求められます。ネクタイバーを使用することで、ネクタイが胸元できれいに垂れ下がり、シャツに対して正しい位置に留まりやすくなります。

ネクタイバーの正しい位置とは?ネクタイバーを付ける理由

2つ目は装飾品としての役割です。ネクタイバーには、金属製のシンプルなものから、宝石がちりばめられた豪華なもの、あるいは特定のモチーフをかたどったユニークなものまで、様々なデザインが存在します。身につけることで、フォーマルな装いに華やかな印象や個性を加えることが可能です。特定のイベントや状況に応じて種類を変えることで、その日の装いや気分を表現する手段にもなります。

ネクタイバーの正しい位置とは?ネクタイバー・ネクタイピン・選び方

番外として、長すぎるネクタイのバランス調整としての用途があります。

ネクタイを締めた時に表に来る太い方を「大剣」と呼びます。反対側の細い方が「小剣」です。まず大剣の先端がベルトのバックルあたりに来るように結びます。次に余った小剣を折って、シャツの前立てとネクタイの大剣の裏生地を一緒にはさみ、固定します。このやり方であれば、表から見えずに長さ調整を行うことができます。

ネクタイバーの正しい位置とは?

ネクタイバーの正しい位置

ネクタイバーの正しい位置は、ジャケットやベストの有無によって変わります。

ここでは各服装における適切な位置をご紹介いたします。わずかな違いでも全体に大きな影響を与えますので、ぜひ参考にしてみてください。

ジャケットを着ているとき

ネクタイバーの正しい位置とは?ジャケットを着ているとき

ジャケットを着ているときのネクタイバーの位置は、「シャツの第3ボタンと第4ボタンの間」が最適です。

この位置につけると、ジャケットの第一ボタンの少し上からネクタイバーがのぞく形となります。上品でありながら華やかな印象を与えてくれます。

ジャケットを着ていないとき

ジャケットを着ていないときは、「シャツの第4ボタンと第5ボタンの間」につけます。

ジャケット着用時は、フロントボタンがネクタイ固定のサポートをしてくれます。しかしシャツだけの場合はネクタイが自由に動き、乱れやすくなります。ネクタイの下の部分がぶらぶらしないために、ジャケット着用時よりもやや下につけるのがオススメです。

ベストやニットを着ているとき

ネクタイバーの正しい位置とは?ベストやニットを着ているとき

ベストやニットを着ているときは、ネクタイバーは不要となります。ベストやニットがネクタイを固定してくれるためです。見た目の観点からしても、首に近い位置での使用は、襟元を窮屈に映す可能性があります。

体温調節のためにベストを脱ぐ機会がありそうな場合は、外から見えない位置につけておきましょう。ジャケットを着るなら、シャツの第3ボタンと第4ボタンの間、シャツだけなら、第4ボタンと第5ボタンの間です。

ネクタイバーの種類

ネクタイバーには多種多様なデザインが存在します。ここでは、基本的な種類とその特徴についてご紹介いたします。

タイクリップ(ワニ口式)

最も標準的なのが、バネの力を使って挟み込むワニ口式のタイクリップです。初めてでも使いやすく、ネクタイをしっかりと固定してくれます。

様々な厚さのネクタイに対応できるのも魅力です。

タイクリップ(クリップ式)

クリップ式のタイクリップでは、バネを使わず金属の弾性のみを用いてネクタイを固定します。

シンプルでスマートなデザインが特徴で、ビジネスシーンに最適です。一方、厚手のネクタイには不向きという側面もあります。

ショートクリップ

ショートクリップは名前の通り、一般的なものよりも短いネクタイバーです。控えめな存在感がモダンな雰囲気を演出します。

細身のスーツとナロータイの組み合わせに合わせるのが基本です。ビジネススーツの他、ジャケット×スラックスのスタイルにコーディネートするのも良いでしょう。

タイタック

タイタックは、ピンバッジのように針状のピンでネクタイを刺して、裏側を金具で留めるタイプです。別名「タックピン」とも呼ばれます。

おしゃれなデザインのものが多く、クラシカルな印象が魅力です。同じ部分に何度も針を通すと、穴が広がってしまうので注意しましょう。

タイチェーン

タイチェーンは、ワイシャツのボタンに引っ掛け、チェーンをネクタイの表に回して固定するアイテムです。20世紀初頭に人気を博し、ヴィンテージ感あふれる見た目から、現在でもファッション通に愛用されています。

チェーンには、ゴールド、シルバーをはじめ様々な素材が用いられ、ネックレスのようなモチーフがあしらわれることもあります。装飾的な要素が強いため、パーティーやカジュアルシーンに用いるのがオススメです。

シーン別ネクタイバーの選び方

ここからは、シーン別のネクタイバーの選び方についてご紹介します。

ビジネスシーン

ビジネスシーンでネクタイバーをつけるときは、装飾性が低くシンプルなものを選びましょう。ビジネスにおけるスーツスタイルの役割は、取引先や上司からの信頼を獲得することです。華美なアイテムは誠実さを表現しにくく、軽薄な印象を与える可能性があります。

ビジネススーツには、シルバーのタイクリップ(クリップ式)がオススメです。シルバーは、ベルトや時計と金属の色を合わせやすく、全体のコーディネートに一体感をもたせやすいというメリットもあります。

結婚式のゲストとして参加する場合

結婚式では、華やかなものがオススメです。装飾性を高めることで、お祝いの気持ちを表現できます。ビジネスシーンに比べて自由度も高いため、普段つけられないような個性的なものを選んでみるのも良いでしょう。

つける位置を少し高めに設定することで、同じアイテムでも、より華やかな雰囲気を演出できます。

お葬式に参列する場合

お葬式や通夜といった弔事では、ネクタイバーは不要です。個人を悼む気持ちを表現するため、光沢のある装飾品は避けることがマナーとなっています。

ただしネクタイバーを使わない分、ネクタイが動きやすくなります。式やあいさつの前にはネクタイが乱れていないかどうか、確認するようにしましょう。

ネクタイバーをプレゼントするときは

プレゼントとしてネクタイバーを選ぶ際、種類が多く迷ってしまった経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

まずはお相手の使用シーンについて考えてみます。仕事でスーツを着る方であれば、ビジネスでの用途が考えられます。シンプルで落ち着いたデザインのものが良いはずです。

プライベートのおしゃれでスーツやジャケットを着る方には、色が入ったものや凝った装飾が施されたものでも良いでしょう。デザイン性の高いものは好き嫌いが分かれるため、あらかじめお相手の好みを聞いておくのがベストです。

それでも迷ってしまう場合や、ネクタイバーを使い慣れない方にはシンプルなものを選ぶのがオススメです。シーンを選ばず使用でき、使い方がわからずお相手を困らせてしまうという心配も無用です。

まとめ

本記事ではネクタイバーの歴史やその種類、正しい位置、さまざまなシーンでの適切な選び方を解説してきました。

ネクタイバーは単にアクセサリーとしての役割に留まらず、身だしなみを整え、装いに品格を与える重要なアイテムです。本記事が、ご自身にあったネクタイバーを選ぶための一助となりましたら幸いです。

監修者

オーダースーツ銀座英國屋 代表取締役社長 小林英毅

小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)

1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。

ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。

オーダースーツ銀座英國屋(東京銀座・東京赤坂・大阪梅田・大阪阿倍野・京都)|トップへ戻る

関連記事

最近の投稿

カテゴリー