オーダースーツ 銀座英國屋コラムポーター&ハーディング生地のオーダースーツを纏えば、街なかを峡谷の風が吹き抜ける
ポーター&ハーディング生地のオーダースーツを纏えば、街なかを峡谷の風が吹き抜ける
英国のカントリーファッションの代名詞的存在であるポーター&ハーディング(PORTER & HARDING)は、実際にカントリースポーツをするための生地ですが、実は多くのビジネスパーソンや優れたエグゼクティブがビジネスシーンと余暇で身につけています。
今回の記事ではそんなポーター&ハーディングが持っている「男の服地」の魅力を探ってみます。カントリーライフに興味があるみなさんや、野生の環境に過酷なビジネスの世界との共通点を感じるみなさんは、ぜひ参考にしてください。
目次
ポーター&ハーディング(PORTER & HARDING)とは?
ポーター&ハーディングはカントリーテイスト系に特化したブランドです。2人のカントリースポーツを心から愛した人物によって1947年に設立されました。
ひとりはジョン・ポーター、もうひとりはビル・ハーディングで、それぞれのラストネームを組み合わせて商号としています。
以来一貫してカントリー系の服地を専門にコレクションを発表しています。現在は英国生地を手広くプロデュースするマーチャント(生地商社)ハリソンズのグループに参加し、カントリー部門を担っています。
カントリーを愛した男たちのロマン
ジョン・ポーターとビル・ハーディングは、丘陵や河川を眺めながら風と雨を感じ、泥の中を駆け巡るときほど幸せを感じることはない男たちでした。
英国上流階級の紳士のスポーツである狩猟(ハンティング)、射撃(シューティング)、釣り(フィッシング)などのカントリースポーツを、彼らは心から愛していました。
戦後、平和を象徴するカントリースポーツ需要が沸き起こる
第二次世界大戦が終わってから2年後、彼らは自分たちが身につけたいカントリースポーツウェアを作るためにポーター&ハーディング(PORTER & HARDING)を設立したのです。
平和が訪れた世界の市場からカントリースポーツを楽しむ旺盛なニーズが巻き起こり、ロンドンだけでなくパリ、ニューヨークにもオフィスを構えるようになりました。
世界中のカントリー需要に応える中で、ポーター&ハーディングのビジネスは拡大していき、その専門性の高さからカントリー系のテキスタイルの世界で揺るぎない地位を確立したのです。
ポーター&ハーディング(PORTER & HARDING)の特徴
ポーター&ハーディングのツイードを中心とした生地は、現在では必ずしもカントリースポーツ用ではなく、ビジネスパーソンのオフスタイルのジャケットや、オンタイムのカントリーテイストのクラシックスーツなどに使われます。
とはいえ、製造プロセスは従来と変わらずアウトドアの野生の環境に耐えうる技術を駆使した作り方です。
野生の風雨や棘をものともしないヘヴィデューティーな生地
ポーター&ハーディングのツイードは、野生の茂みに繁茂するアザミなどの棘に対して耐久性のある品質で有名な「チェビオット種」の羊毛から紡がれた糸のほか、さまざまな優れた糸を用いて生地を織り上げています。
創業当時と同じ製法で製造される生地の打ち込みの高密度さは、おそらく一般の人が持っているどの服よりも目が詰まっているといわれるくらいです。だからこそ厳しい天候やアザミの棘から着る人を護る力があるのです。
都会を吹き抜けるカントリーの風
ポーター&ハーディングのファンであるエンドユーザーは、そのクラシックなカントリーテイストの生地で仕立てたジャケットやスーツを愛していますが、皆が皆、実際にカントリーの雨と風に打たれに行くわけではありません。
それに応えて、同じくカントリークラシックテイストの柄行きや配色、素材感を備えつつも、従来ほどハードではなくやや軽量なツイードも開発しました。
温暖な気候や都市生活で身につけるのに最適な、カントリーテイストのオーダー生地です。室内でくつろいだり穏やかな都会を闊歩したりするときでも、カントリーを駆け巡って大自然を呼吸するマインドを持つことができます。
峻厳なカントリーライフに共感を持つエグゼクティブの服地
英国紳士のカントリーライフを彷彿とさせる質実剛健なオーダージャケット、オーダースーツ用の生地として、峻厳なカントリーの環境にハードなビジネスの世界を重ね合わせてイメージする、多くのエグゼクティブが共感を寄せています。
ポーター&ハーディングの野生で鍛えられたツイードは、驚くほど丈夫でなおかつ暖かく、人生の厳しい原野を進む男の服として、これに勝るものは少ないでしょう。
ポーター&ハーディング(PORTER & HARDING)がおすすめな人
ポーター&ハーディングをおすすめしたいのは、ビジネスのフィールドにアウトドアのフィールドの厳しさを感じて前向きに仕事に取り組む人たちです。
過酷なビジネス環境を大自然の容赦ない厳しさと重ね合わせ、それを超克しようと向き合うみなさんは、世間の棘から身を護れるスーツをポーター&ハーディングで仕立ててください。
さいごに
普段に着用しているスーツやジャケットの生地と比べて、どっしりとした存在感と釘でも通らないかもしれないと思わせるほど打ち込まれた生地がポーター&ハーディング(PORTER & HARDING)です。
これまでのドレッシーなエレガンスとはまた異なる趣きの、ハードボイルドなエレガンスが楽しめるポーター&ハーディングを、私たち銀座英國屋の店頭でぜひお手に触れて確かめてください。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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