オーダースーツ 銀座英國屋コラムHレッサー&サンズのオーダースーツ生地の格調高さは、本質にこだわり続けた百年の証
Hレッサー&サンズのオーダースーツ生地の格調高さは、本質にこだわり続けた百年の証
日本ではあまり名前が浸透していませんが、英国では王室の人も使用するほど最も格が高い生地ブランドのひとつがHレッサー&サンズ(H.LESSER & SONS)です。かつてのウィンザー公を思わせるファッションリーダーでもあるチャールズ皇太子も愛用しています。
今回の記事では、そんな英国王室御用達の格調高いオーダースーツ生地ブランド、Hレッサー&サンズの魅力を紐解いてみましょう。派手さではなく質の良さに服地の価値を見出すみなさんは、ぜひ参考にしてください。
目次
Hレッサー&サンズ(H.LESSER & SONS)とは?
Hレッサー&サンズ(H.LESSER & SONS)は、20世紀に入ってから英国で創業された、長い歴史を持つことが多い英国生地ブランドの中では、比較的新しい部類に入るオーダー生地ブランドです。
しかし最高の品質を常に追求するこだわりの生地は、名門テーラーからの引き合いが途絶えることはありません。Hレッサー&サンズを扱っていることは、ビスポークテーラーの格の高さを示す基準と考える業界人も多いようです。
常にシックで本物の格調を漂わせるオーダースーツ生地
Hレッサー&サンズの提供する生地では、仕立て上がりの着心地と仕立て映えのよさを最優先しています。華美に走ることを避けるように、そのルックスは常にシックな趣きを放っています。
そもそも英国紳士の着こなしは過剰な装飾を好まず、鞄や靴の革製品も黒を基調とするシックな装い方が基本です。自然とスーツも華やかな生地ではなく、Hレッサー&サンズのようにベーシックな色柄で丁寧に織られた良質なものが選ばれます。
Hレッサー&サンズの中のザ・ベスト・オブ・ザ・ベストとは
Hレッサー&サンズの中でも最高級の部類になるのは、オーストラリアの極上原毛だけを選りすぐって使用して糸を紡ぎ、生地として織り上げるラムズゴールデンベール(Lumb’s Golden Bale)のシリーズです。
このシリーズは、ハダスフィールドの技術的に最も信頼できるミル(織物工場)に織らせているようです。まさにザ・ベスト・オブ・ザ・ベストといえる、人類が作り出せる最高峰のクオリティレベルを持つ生地といえるでしょう。
Hレッサー&サンズの知名度はなぜ低いのか?
Hレッサーの知名度が低い背景には、広告にほとんど力を入れていないことがあります。そのため日本ではあまり名前が知られていませんが、本家の英国では選ばれた腕利きのテーラーのみが扱えるほど、格が高い生地ブランドです。
英国王室の人たちや世界中の王侯貴族がエンドユーザーとして名を連ねている、格の高さでは他の追随を許さない英国最高クラスの生地ブランドといっても過言ではありません。
Hレッサー&サンズ(H.LESSER & SONS)の品質を支えるもの
Hレッサー&サンズが英国王室や世界の王侯貴族の信頼を得ているのは、その品質の高さゆえです。それほどの品質基準を100年以上維持し続けてこられたのには、背後にそれなりの理由が存在します。
12日間のフライトを物ともしない原料探し
Hレッサー&サンズは完璧なウール原料を見つけるために、100年以上にわたってオーストラリアの品評会に毎年出向き、最高水準のウールを探し求めてきました。
オーストラリアへの初期のフライトには12日間を要したことを考えると、そこまで品質にこだわるのかと驚きを隠さない人も多いですが、彼らはそれを厭わず、当たり前の取り組みとして営々と続けてきました。それがHレッサー&サンズのアイデンティティだからです。
手作業による繊細な原料の選別
Hレッサー&サンズが原料として購入する超極細のメリノウールはすべて、手作業で選別されています。そうやって選りすぐられた原料が優れた細番手の糸となり、素晴らしい織物となって少数精鋭のバイヤーグループに独占的にストックされます。
Hレッサー&サンズにとって品質は生命線であり、彼らのモットーは「例外なく最高級の生地であること」です。その誇り高き姿勢と実際に卓越した品質により、ヨーロッパやアメリカ、そして日本のファンの心をつかんで離しません。
海外出張も普段の通勤のようにスタイリッシュに
Hレッサー&サンズの多くのオーダースーツ生地は英国内の優秀なミル(織物工場)において、伝統的な方法を使用して高密度で丹念に織られています。緻密な織組織により、しわになりにくく、復元性が高い丈夫なスーツとなります。
したがって、長期の海外出張で着用するときも、普段の通勤で来ているときと同様に洗練されたスタイリッシュな外見をもたらしてくれるでしょう。それがHレッサークオリティです。
Hレッサー&サンズ(H.LESSER & SONS)がおすすめな人
Hレッサー&サンズをおすすめしたい人は、流行や噂などの表面的なものごとに流されない完全に本物志向の人です。
一見してファッショナブルなものを求めるのではなく、静かに本物を身にまとって、目が肥えた、わかるひとだけがわかればよいという価値観を持つ人にこそ、Hレッサー&サンズはおすすめできます。
さいごに
いくら知名度が低くとも、薫り立つ本物の格調は見る人が見ればはっきりと感じられるもの。飾り気がないエレガンスこそ、本物のエレガンスだと信じるエグゼクティブが愛するブランドがHレッサー&サンズです。
そのような本質を重んじる価値観に共鳴できるみなさんは、Hレッサー&サンズの生地が湛える格調を、私たち銀座英國屋の店頭でお確かめください。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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