オーダースーツ 銀座英國屋コラム青色ワイシャツのコーデの基本!スーツと合わせる着こなし例を紹介
青色ワイシャツのコーデの基本!スーツと合わせる着こなし例を紹介
ビジネスマンにとって青色のワイシャツは、スーツの着こなしに活用できる定番アイテムのひとつです。青は知的な清潔感を備えた色だからこそ、使い方次第で爽やかに印象をアップすることもできます。
しかし、白色シャツに比べると色味の主張が強いため、着こなしのバリエーションを増やしにくいと思われがちではないでしょうか。
そこでこの記事では、ビジネスマン向けに、青いシャツをスーツやネクタイと合わせるなら知っておきたいコーディネートの基本を解説します。実際の着こなし例も紹介しますので、参考になれば幸いです。
青色のワイシャツが与える印象
青色のワイシャツは、うまく着こなせば清潔で爽やかな印象を与えられます。
色彩学で「青」という色は「寒色」と呼ばれています。これは、冷たさ、寒さを感じることからきていますが、一般的にはクール、知的さ、清潔感を感じる色であるとも言われています。また、精悍で若々しい印象を与えます。
このようなイメージの青色をシャツに取り入れることで、着ている人にも知的で清潔感のある印象を持たせることができます。また、若々しさ、快活な色のイメージもあることから、爽やかに若さを演出したい方、エネルギッシュな印象を与えたい方などにもおすすめです。
白色シャツと比較すると?
ビジネスシーンで着用するシャツの中でもっともフォーマルなものは白無地のシャツです。 スーツを着る目的はきちんと装うことでお相手に誠意をお届けして信頼を得る点にあります。そのように考えるとフォーマルな白無地のシャツは理に適っているといえます。
そして、青いシャツは白いシャツと比べると色味があるため一段階カジュアル寄りになります。とはいえ、白色のシャツと同様に清潔感を感じさせる色でもあり、白に準じて広く使うことができます。
冠婚葬祭など特別な式典、儀式以外での通常のビジネスシーンでは白いシャツと同じように着用してかまいません。ただし、就職活動などのリクルートスーツではほとんどの就活生が白無地のワイシャツを着用します。青色のワイシャツを着るとかなり少数派の部類にもなり、また面接官に与えるイメージを考えると、控えた方が無難でしょう。
関連ページ:銀座英國屋のオーダーシャツ
ビジネスシーンに合う青いシャツ
ビジネスシーンでは、どのような青いシャツはどのようなものが良いでしょうか。ここでは色味やデザインなどの観点からおすすめを解説します。
色味
一重に「青色のワイシャツ」といっても、白に近い淡いブルーから原色に近いような青まで色の濃さにバラつきがあります。
色は淡いものから濃くなるにつれてカジュアルな見た目になります。 また、色が濃い青シャツはそれ自体の主張が強くなり、スーツとのコーディネートが難しくなります。
そのため、ビジネススーツに合わせる青いシャツの色はサックスブルーと呼ばれる淡い青がおすすめです。特に無地のサックスブルーは、白シャツに準じて使うことができるので重宝します。
仕様
ビジネスシーンで着用する青色シャツはあくまでお仕事着です。よって、通常のビジネスシャツと同様にフォーマルさが求められます。
シャツは襟の形状やポケットの有無などでフォーマル度合いが変わります。ビジネスシャツとして使うには、襟型はワイドまたはセミワイドと呼ばれる開き角度がやや大きめものが向いています。
またシャツの起源は下着であり、実用性のある胸ポケットは付いていない方がフォーマルであるとされています。なお正面ボタンに沿って付けられている「前立て」と呼ばれる補強用のディテールもないものが望ましくなります。
ほかに、ワイシャツの種類のうち、襟先をボタン留めする「ボタンダウンシャツ」があります。これはイギリスで18世紀頃に流行したポロ競技で、馬上の選手が着ているシャツの襟がひらひらと揺れ動くことを防ぐためにボタンで留めたことが起源です。そこに着想を得たアメリカの企業が製品化したことがきっかけで今日に至ります。
カジュアル由来であるボタンダウンシャツをビジネスシーンで着ることはマナー違反になるので注意が必要です。
おすすめデザインの例
さまざまな青色のシャツの中から、おすすめデザインの例を紹介します。
青無地のシャツ
サックスブルーの無地シャツは白に準じて考えることができます。シャツ自体が無地なのでスーツと合わせる際にジャケットとネクタイの色、柄に干渉しないので、コーディネートを考えやすいです。青色のシャツの最初の一枚としてもおすすめです。
ストライプ柄の青色シャツ
青をベースとしたストライプのシャツも良いでしょう。縦縞が入っていることで、視覚的にスッキリとした印象を与えます。ストライプは縞の幅が太いとエネルギッシュな印象になります。一方でシャツ自体の主張も強くなるので、お仕事で使う場合は線が細いストライプが無難です。
クレリックシャツ
青をベースとしたクレリックシャツも一案です。クレリックシャツとは襟と袖先のカフと呼ばれる部分と身頃が異なる色、柄で仕立てられたシャツのことです。例えば、シャツ全体はサックスブルーで襟とカフのみが白無地で作られているようなシャツです。
このような仕立ては襟部分と身頃の色や柄が異なり、華やかな印象を与えます。単色のシャツと比べるとオシャレである一方でややカジュアルな見た目になり、ビジネスシーンよりは会食やパーティー、交流会などの華やかなイベントに向いていいます。
青色シャツを使ったコーディネート例
ここでは、青色シャツを使ったコーディネートを、例とともに解説します。
なお、シャツをベースに考えるなら、スーツのVゾーンを軸に考えると組みやすくなります。Vゾーンとはジャケット、シャツ、ネクタイの3アイテムを含めた顔まわりのことです。スーツのジャケットとシャツの境目がアルファベットの「V」の字に見えることから、そのように呼ばれています。
Vゾーンにストライプやチェックなど複数の柄が混在すると、コーディネートの難易度が上がりやすくなります。コーディネートを考えるにあたっては柄数をあらかじめ決めておくとよいでしょう。
おすすめは柄の数が0か1のパターンです。柄の総数が0、つまり全て無地なら、柄で失敗する心配がありません。また、Vゾーンのうち1アイテムだけを柄物にして残りを無地にすれば、柄数0のときと同様に柄同士が喧嘩する恐れがありません。
青の無地シャツのコーデ例
青の無地シャツは基本的に白無地シャツと同じように考えてかまいません。
シャツが無地なので、シャツ以外のVゾーン(スーツ、ネクタイ)のどちらか一方を柄物にしても他のアイテムに干渉しません。例えば青の無地シャツを着た上で、無地のスーツとストライプ柄のネクタイなどを合わせるとメリハリが効いたコーディネートになります。
スーツとネクタイの両方を柄物にするコーディネートも不可能ではありませんが、かなり上級者の着こなしになります。青無地のシャツを着ているときはネクタイまたはスーツのどちらかに柄を取り入れ、残りは無地にすると失敗しにくくおすすめです。
また、青の無地シャツ、無地スーツ、無地ネクタイといった具合に全てを無地で統一するのも精悍な印象を与えるためおすすめです。
青のストライプシャツのコーデ例
青のストライプシャツを着用した場合、Vゾーンで柄を1つ使っているため、スーツとネクタイは無地で臨むと失敗しにくくなります。
もしネクタイまたはスーツで柄物を使いたい場合は、ネクタイを柄物にすると良いでしょう。その際はシャツがストライプ柄なので、ネクタイはストライプ以外の柄を選んであげると相互に干渉しないためおすすめです。
例えば、ネクタイは小紋柄と呼ばれる小さな模様が入っているものを選べば、シャツのストライプと干渉しあうことがありません。
ネイビースーツと合わせたコーデ例
ネイビーはビジネススーツの定番色の1つで、青色シャツとも相性がよくなります。
青色シャツとネイビースーツを合わせると、寒色のグラデーションを作ることができます。スーツとシャツのどちらも青系統の色なので、全体的に若々しくスッキリとした見た目になります。
スーツのネイビーは暗めの色が多いですが、中のシャツに淡いサックスブルーを取り入れることで色の濃度差が生まれて、メリハリが効いたコーディネートになります。
関連ページ:ネイビーと紺色の違いは?ネイビースーツの選び方・着こなし方を解説
グレースーツと合わせたコーデ例
グレーのスーツは落ち着いていて知的な印象を与えます。そこに青色シャツを合わせることでクール、爽やかな見た目になります。
この場合も青の色味は淡いサックスブルーがコーディネートしやすくておすすめです。
Vゾーンの3アイテムのうち、ジャケット、シャツの2アイテムが異なる色味なので、ネクタイはどちらかに合わせたほうが統一感を出しやすくなります。例えば、ネクタイをネイビー無地にすると、Vゾーンにまとまりが出るでしょう。
関連ページ:スーツとシャツはどう合わせる?ビジネスで失敗しない着こなし最適解
カジュアルな装いの例
スーツスタイルでは青色シャツのデザインにもルールがありました。一方で、カジュアルな装いではそうしたルールは特にありませんので、例えばボタンダウンシャツを着るのも良いでしょう。
もっとも、コーディネートでは清潔感のあるスタイルを心がけたいものです。また、ノーネクタイのジャケットスタイルなどはオフの日のファッションでも清潔感があり、品格ある見た目になります。
ネイビーのブレザーにサックスブルーのシャツを着て、ボトムス(ズボン)はグレーのスラックスを合わせれば、カジュアルながら、清潔感のある大人の印象になります。
青色シャツが持つ清潔感、若々しさはカジュアルな装いでも変わりませんので、ぜひ取り入れてみてください。
まとめ
今回のコラムでは青色シャツが持つ印象やどのような色が良いか、またスーツとの合わせ方について解説しました。
青色シャツの中でおすすめの色はサックスブルーです。ネイビースーツ、グレースーツいずれにも合わせることができます。またコーディネートを考える際はVゾーンの色、柄で考えると組みやすいです。
カジュアルなコーディネートの場合は、ボタンダウンの青色シャツでも構いません。その際はジャケットスタイルであれば、カジュアルファッションであっても清潔感がある見た目にすることができます。
このコラムをご覧いただくことで、青色シャツのコーディネートについての理解を深めていただければ幸いです。
監修者
小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)
1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。
ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。
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