オーダースーツ 銀座英國屋コラムオールシーズンスーツとは?春夏・秋冬物との違いと使い分けのコツ

オールシーズンスーツとは?春夏・秋冬物との違いと使い分けのコツ

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四季がある日本では、スーツもその季節に応じた生地で作られたものを着るのが基本です。しかし季節ごとに揃えるぶん、着数は増えることになります。

そこで検討したいのが、年間を通して着やすい仕様のオールシーズンスーツです。さまざまな場面で活躍するため、普段あまりスーツを着る機会がない方が購入する一着目としてもよいでしょう。

このコラムでは、オールシーズンスーツの基本として、特徴やメリットをわかりやすく解説します。デメリットなどを紹介しながら詳しく解説します。

オールシーズンスーツとは

オールシーズンスーツとは?

オールシーズンスーツとは、文字通り、一年を通して着ることができるスーツです。気候を問わずさまざまな場面で着られる仕様で、特定の季節に限らず活躍します。

生地は、春夏用と秋冬用の中間的な厚みで、主にサマーウールやポリエステル混紡などが使用されています。通気性と保温性のバランスが良く、温度や気候の変化に対応しやすいです。

なお、クールビズが浸透した現代では、夏場にタイドアップしてスーツを着る機会が減っており、夏を除く春秋冬のスリーシーズンを想定して作られたスーツを「オールシーズンスーツ」と呼ぶ場合もあります。

オールシーズンスーツのメリット

オールシーズンスーツを選ぶメリットは、気候を問わずさまざまな場面で着られることにあります。特定の季節に限らず、一年を通して活躍します。

春夏物や秋冬物など、季節ごとにスーツを揃える必要がなくなることにより、スーツの総数を減らすことができます。そのぶん一着あたりの着用時間が長くなりがちで、消耗が激しくなる点には注意が必要です。

コーディネートしやすいのもメリット。通年を通して着ることが想定されており、どの季節でも違和感なく使えるようにベーシックで無難な色、柄が基本となります。だからこそ、必然とシャツやネクタイなど他のアイテムと合わせやすいものが多くなります。

オールシーズンスーツと春夏・秋冬物との違い

オールシーズンスーツと、春夏物や秋冬物では、着用を想定する気候や時期が異なることから、使われる生地や作り方にも違いが見られます。

着用時期の違い

オールシーズンスーツとは?着用時期の違い

スーツは種類によって、想定する着用時期が異なっています。

前提として、四季がある日本では、一年を通じて気候が大きく変化します。特に夏場と冬場は気温差や湿度の差もかなりあることから、昔から季節に応じたスーツを着用してきました。

春夏スーツは通常、5月頃から9月頃までの気温が高い時期に着ることができます。暑くても快適に着られるよう、通気性や軽さが重視される設計です。

秋冬スーツは、10月頃から3月末頃までの着用を想定しています。寒くても着られるよう保温性が求められ、厚手のしっかりした生地や裏地が使われることが多くなります。

対してオールシーズンスーツは一般的に年間を通じて着用可能で、特に10月頃から翌年の5月頃までを想定したものが主流です。オールシーズンと言いつつも、極端に暑い真夏には向かないことも。対して真冬の場合、暖房が効いた室内や、上着を羽織れる屋外などでは、コーディネート次第で活躍しやすくなります。

生地の違い

オールシーズンスーツとは?生地の違い

通常のスーツは着用する季節によって、生地の色味や素材が異なります。

春夏用の生地の最大の特徴は生地が薄いことです。織りの密度が低い生地で作られており、通気性が良く軽やかな着心地となります。素材はウールやモヘアをはじめ、肌あたりもサラっとしていて湿気がこもりにくいものが使われます。明るい色味の方が視覚的に軽快で清涼な印象になることから、ライトグレーはじめ明るい色のものが多い傾向です。

秋冬物は春夏と比べて生地が厚手となります。目の詰まった生地を使うと防寒性を高める効果があるためです。ウール生地が起毛したフランネルやツイード生地など、保温性が高く見た目にも季節感を演出できるものが選ばれます。色味はダークネイビーやダークグレーなど暗めで落ち着いたトーンのスーツが主流です。

対して一年を通して着られるオールシーズンスーツは、春夏よりは色味が暗く、また秋冬よりは明るい傾向です。特定の季節を連想させることを避けて、どの季節でも違和感なく着用できるように中間的な色味のものが多く見られます。生地についても春夏より地厚で、秋冬より若干薄手です。

作り方の違い

オールシーズンスーツとは?総裏と背抜き

スーツは仕様により保温性や通気性が変わってくるので、想定する時期によって作り方が違ってきます。

秋冬スーツやオールシーズンスーツの上着ジャケットは、「総裏」(そううら)になっています。内側の背中部分が、全て裏生地で覆われている仕様のことです。

春夏スーツも通常は総裏で作られますが、背中部分の裏生地を省いてスーツのウール生地が内側から見える仕様のものもあり、これを「背抜き」(せぬき)と呼びます。

通気性の良さに関しては裏生地がない背抜き仕立てに軍配が上がります。しかし春夏物の裏生地によく使われるキュプラも天然素材を原料にしているため、ある程度は通気性も高くなります。総裏にしたからといって背抜きスーツと比較して極端に暑すぎるという問題は起きにくいでしょう。

また、背抜き仕立てのジャケットは背面の内側が剥き出しになっているので、夏場の湿気や汗でスーツを傷めてしまう恐れがあります。対して、総裏仕立てのスーツはジャケットの内側にキュプラなどの生地が貼られているため、汗をかいた場合でもスーツの裏生地を傷めにくくなります。そのため、春夏物のスーツであっても総裏仕立てがオススメです。

オールシーズンスーツが向いている人

オールシーズンスーツが向いているのは、以下のような場面が考えられる方です。

手持ちの着数を減らしたい人

クローゼットに既にたくさん洋服が入っているため、なるべくスーツを置きたくないという場合に有効となります。通常は一年で春夏物と秋冬物をそれぞれ複数着持っておかねばならないところ、オールシーズンスーツであればその半分量で済むことになります。

就職活動をする人

オールシーズンスーツとは?オールシーズンスーツが向いている人、就職活動中の人

就職活動中で季節に応じたリクルートスーツを購入する時間的な余裕がない場合にもオールシーズンスーツは良いでしょう。ただし、夏場に着用すると、かなり暑いので注意が必要です。暑い時期に着るなら、春夏用スーツを検討したほうがよいかもしれません。

滅多にスーツを着ない方人

そもそも日常的にスーツを着る機会が無い、次にいつ着るかわからないという人の場合でも、まずは買って持っておくのも良いでしょう。オールシーズンスーツさえ一着あれば、必要最低限の備えはできるからです。

オールシーズンスーツ着用のポイント

オールシーズンスーツは一年を通じて着用することを想定して作られています。ここでは年間を通じて着こなすポイントを解説しましょう。

季節に合わせてコーディネートする

オールシーズンスーツとは?着用のポイント

同じオールシーズンスーツでも、季節によって合わせるアイテムを変えつつコーディネートすると着こなしやすくなります。

特に大切なのがインナーです。季節に応じたものを合わせると、快適に過ごせます。夏場は吸汗速乾性のある薄手シャツがおすすめです。冬場は保温性の高いインナーを選びます。ウールなど暖かい素材のロングスリーブシャツやアンダーシャツが定番ですが、暖房が効いた部屋で過ごしたり、屋外で動いたりすると汗をかく可能性もあり、場合によっては通気性などを重視したほうがよいかもしれません。

無難な色が多いオールシーズンスーツは一年中同じ印象になりがちとなりますので、季節感を出すことも大切です。ネクタイは何本か持っておき、時期に合わせて色や柄を選ぶと、コーディネートの幅が広がります。春夏は少し明るめの色、秋冬は深みのある色や重厚感のある素材を選ぶのが良いでしょう。

できれば春夏・秋冬物と併用する

特にある程度スーツを着る機会が多い方の場合、オールシーズンスーツ一着のみではなく、春夏物や秋冬物などと併用することをおすすめします。

前提として、スーツは時期に応じてその季節に合ったものを着用された方がたしかです。

オールシーズンスーツは春夏物スーツより生地が厚めに作られています。ですから、真夏の時期に着用するとかなり暑さを感じるはずです。反対に、秋冬物スーツよりもやや薄手の生地であるので、真冬に着るには心もとないと言わざるを得ません。

また、オールシーズンスーツは全季節を通じて着用するので、傷むスピードも自ずと早くなります。季節物であればシーズンが終わると半年程度休む期間があり、生地が傷むスピードも半分です。

日本には四季があり、ビジネススーツであっても季節に応じたものを着ることで周囲から好印象を得られやすい、という強みもあります。季節に合わせた衣替えの時期の目安は以下です。

  • 春夏スーツに衣替え・・・3月~5月 
  • 秋冬スーツに衣替え・・・9月~11月

ただし日本は同じ時期でも、地域によって気温に大きな差があります。実際の最高気温や気候もふまえて判断するのがおすすめです。

関連ページ:衣替えはいつする?効率的な収納のコツとオススメの手順を分かりやすく解説!

まとめ

オールシーズンスーツは一年を通して着用することを想定されており、春夏・秋冬用と比べて季節感を感じにくくなっています。

どの時期でも着用できる点はメリットですが、真夏に着るには暑く、冬場では寒くなりがちです。基本的には、その季節にあったスーツを着るほうがよいでしょう。

それでも、クローゼットに仕舞うスーツの数を減らしたい方や就活で時間がない方、滅多にスーツを着ない方などにとっては良い選択肢となるかもしれません。 ご自身の状況に合わせ、春夏物や秋冬物との併用を検討しましょう。

監修者

オーダースーツ銀座英國屋 代表取締役社長 小林英毅

小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)

1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。

ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。

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