オーダースーツ 銀座英國屋コラムネクタイの選び方。色・柄の種類から結び方、スーツとのコーディネートまで徹底解説!

ネクタイの選び方。色・柄の種類から結び方、スーツとのコーディネートまで徹底解説!

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お仕事でスーツを着る方であれば必ず使うのがネクタイ。しかし、いざネクタイを買おうと思っても種類が多すぎて何を選べば良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこのコラムではネクタイの選び方やコーディネート方法について詳しく解説します。なお、ネクタイの選び方のポイントを先に紹介すると以下の通りです。

・ネクタイはビジネスシーンを飾る重要なアイテム

・どのようなネクタイがあるか?

・ネクタイには幾つかの素材がある

・ネクタイの柄

・ネクタイの柄の「入り方」は2種類ある?

・ネクタイを選ぶ基準

・誠実、知的、真面目な印象

・優しさ、親しみやすさ

・威厳、権威性、重厚感

・実は重要なネクタイの「サイズ」

・ネクタイの結び方

・ウィンザーノット

・セミウィンザーノット

・プレーンノット

・結び方はどう使い分ける?

・ネクタイを結ぶ上での注意点

このコラムの重要なポイントをしっかり押さえることで、ネクタイの選び方の参考となりましたら幸いです。

ネクタイはビジネスシーンを飾る重要なアイテム

ネクタイは、スーツスタイルに欠かせないアイテムです。ビジネスシーンではベーシックなスーツ、シャツが定番ですが、そこにネクタイが加わることでVゾーンに彩りを加えることができます。

一口にネクタイと言っても様々な種類がありますが、何を基準にどのようなものを選べば良いのでしょうか。

どのようなネクタイがあるか?

紳士服のネクタイコーナーなどに行くと、多くの種類のネクタイがあります。ここでは、ネクタイの種類や、その素材や柄などについて、詳しく解説します。

ネクタイには幾つかの素材がある

ネクタイと聞いて、真っ先に思い浮かべるのはシルク素材の光沢があるネクタイではないでしょうか。実際、ネクタイ売り場で取り扱われているネクタイの大半は、このシルク素材のネクタイです。その他の種類としてはシルク素材のネクタイ以外に、ご存じのようにウール、ニット織りのネクタイ等があります。

シルク素材のネクタイ

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シルク素材のネクタイは、ビジネスシーン全般で使うことができる、最も代表的なネクタイの種類です。最大の特徴は、その美しい光沢。シルクを高密度で織ることで美しい艶が生まれ、ネクタイを締めたときに上品なVゾーンになります。

また、シルク素材のもう一つの特徴は、復元力です。丸一日ネクタイを締めていると、外した際に結んでいた箇所にシワが寄ってしまうことがありますが、シルク素材のネクタイには復元力があるので、一日吊るしておくと寄っていたシワを消すことができます。この使い勝手の良さも、大きな魅力です。

ウール素材のネクタイ

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ネクタイの中には、ウール(wool)素材で作られたものもあります。これはウールタイ(wool tie)と呼ばれ、主に秋冬にかけて使われます。

特徴は、生地から一見して分かる暖かみです。ウール素材は毛足が長く、生地にふんわりとした柔らかさがあります。冬場に着るセーターをイメージしていただくと分かるように、生地表面に光沢はなく、暖かく柔らかな印象を与える点が魅力です。

ネクタイとして使う場合は素材がウールでも当然暖かさを体感することはありません。しかし、ウール生地の表情から、視覚的に暖かさを演出することができます。

フォーマル度合いでは、シルク素材のネクタイよりカジュアルな位置付けになりますが、秋冬にウールタイを使うことで、そのシーズンの季節感を出すことができます。
通常の梳毛(そもう)のスーツにも合わせられますが、一番合うのはフランネルのスーツです。これはウールタイの起毛感が、フランネル素材のスーツと上手くマッチして、素材感が統一されるためです。

ニットタイとは?

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シルクやウール素材以外のネクタイでよく見かけるのがニットタイです。

ニットタイとは文字通り、ニット(knit=編み)でネクタイが作られています。通常のネクタイと比べると、編み素材で作られているのでざっくりとした見た目になります。

カジュアルな位置付けため、ビジネスシーンでのスーツスタイルには不向きですが、単品のジャケットを使ったジャケパンスタイルではオシャレなコーディネートとして使うことができます。

また、ニットタイは、通常のネクタイとは異なり剣先が尖っていない、水平なものが多いのも特徴です。

ネクタイの柄

ネクタイの柄と聞くと、ストライプ柄のネクタイ(レジメンタルタイ)を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし、実際にはストライプだけではなく、様々な柄のネクタイがあります。ここでは代表的な柄を幾つか解説します。

ストライプ(レジメンタル)のネクタイ

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柄物のネクタイでもっともポピュラーとも言えるのがストライプのネクタイです。ストライプのネクタイには実直で真面目なイメージがあります。

実はストライプ柄のネクタイには縞の入り方によって2つの種類があります。

一つはネクタイを正面から見たときにストライプが右上がりになっているもの(ストライプの傾斜がカタカナの「ノ」の字に見えるもの)で、「英国式と呼ばれています。

もうその逆で、ストライプが右下がりなっているものです。こちらはアメリカ式と呼ばれます。

英国式のストライプはかつてのイギリス軍がそれぞれの連隊ごとに色やデザインの異なるストライプを作って、所属先を見分けるために使用したことが起源であると言われています。また、レジメンタルという言葉は連隊(レジメント)に由来します。

なお、現在でもイギリスをはじめヨーロッパ圏ではネクタイのストライプの色デザインで所属する学校やクラブなどを表す文化が残っていると言われています。そのため、海外出張をする際にストライプのネクタイをしていると、場合によってはどこかの所属なのか?と誤解を生んでしまうかもしれません。

こうした理由から、日常のビジネスシーンストライプのネクタイをされても、海外に行く際にはストライプタイは避け、無地や小紋柄のネクタイをする選ぶ方もいらっしゃいます。

小紋柄・ドット柄のネクタイ

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小紋柄とは、小さな模様が等間隔で、ネクタイ全体に配されている柄指します。この小紋柄のネクタイは締めることで洒脱な印象を与えることができます。また、ストライプ柄のスーツと合わせても柄が被ることがないため、ストライプスーツに合わせることができる点も魅力です

また、小紋柄と似たドット柄があります。これはドット(丸点)がネクタイ全体に等間隔にあしらわれた柄です。ドットがごく小さいもの(ピンドット)のネクタイは上品でエレガントな印象になります。ドットが大きくなるほど遊び、オシャレの要素が強くなるので、ドット柄のネクタイを選ぶ際はドットの大きさを意識して選ぶと良いでしょう。

ペイズリー柄のネクタイ

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ペイズリー柄とは曲線と草花が全体に配された模様のことを指します。日本では勾玉(まがたま)に形が似ていることから、勾玉模様と呼ばれることもあります。

小さく簡素なデザインから大ぶりな模様までさまざまで、デザインによって印象も大きく異なりますが、一般的には大人っぽさ、ダンディー、色気といったイメージがあります。

ペイズリー柄のネクタイは柄が生地と同系色でデザインされているものや、柄が小さなものなどは控え目で上品な印象になりますが、ペイズリー柄がくっきりと現れているものや柄自体が大きいものは場合によってはとても派手な印象を与えることもあります。

どのようなイメージに見せたいかによって使い分けることが必要です。

ソリッドタイ(無地のネクタイ)もオススメ

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ネクタイは柄が入ったものの方が多いですが、無地のネクタイ(ソリッドタイ)もオススメです。ソリッドタイは柄が全く入っていないため、生地の色がダイレクトに目に入ってきます。柄数を抑えることができるので、柄物のスーツやシャツなどとも難なく合わせることができるのが魅力です。

特にネイビーのソリッドタイは、色味が寒色であるため、精悍な印象を与えることができます。一本持っておきたい、重宝するアイテムです。

ネクタイの柄の「入り方」は2種類ある?

ネクタイの柄の代表的な種類については上で触れましたが、同じような柄でも、2パターンのネクタイが存在します。それは「織り」と「プリント」です。以下では、それぞれの特徴をご紹介します。

織り柄のネクタイ

柄が入っているネクタイの多くは織り(ジャガード)によって柄が表現されています。柄が1本1本糸を織って作られているため、織物独特の風合いが生まれ、生地に高級感があります。ネクタイに重厚感やクラシックな印象があるのが特徴です。

プリント柄のネクタイ

生地にプリントを施すことで柄を表現したネクタイです。織り柄よりも鮮やかで大胆な図柄のネクタイを作ることができます。発色の良さが特徴で、エレガントさ、オシャレな印象を与えることができます。

プリント柄、織り柄ともに良さがあり、それぞれに製法特有の雰囲気がありますので、お好みやTPOに応じて選びましょう。

ネクタイを選ぶ基準

ビジネスシーンでネクタイを締める目的は、きちんとした服装で臨むことで、お相手からの信頼を得て仕事で成果を収めることです。そのように考えると、単純に自分の趣味や好みだけで選ぶのではなく、「どなたからの信頼を得たいか?」というお相手の存在を大切にしながら考えることが、理にかなっているといえます。

ネクタイには様々な種類があり、色・柄で与える印象も異なります。
ここでは、ネクタイの柄による見え方の違いについて解説します。

誠実、知的、真面目な印象

お相手に誠実な印象を与えたいときは、ストライプ(レジメンタル)のネクタイがオススメです。一般的にストライプのネクタイには、見た目の印象から誠実、実直、真面目というイメージがあるからです。

また、ソリッドタイ(無地のネクタイ)も、精悍で誠実な印象があるため、幅広いビジネスシーンで活躍します。

優しさ、親しみやすさ

お相手に優しさや親しみやすさを持っていただきたいは、小紋柄のネクタイがオススメです。小紋柄には垢抜け洒脱な印象があるため、ネクタイを締めることでVゾーンが華やかな印象になります。

小紋柄以外では、ドット柄も同じようにオススメです。

威厳、権威性、重厚感

スーツスタイルで威厳や権威性、重厚感を出したいにはペイズリー柄がオススメです。特に織り柄のペイズリーで柄が比較的大きいものはしっかりと主張があり貫禄ある雰囲気になります。

実は重要なネクタイの「サイズ」

クタイを選ぶ上で重要な要素に「サイズ」があります。一般的なネクタイは特に気にする必要はありませんが、外国製のネクタイの中には全長が標準的なネクタイよりもかなり長いものがあります。そのようなネクタイは締めるとかなり長くなってしまう場合があるので注意が必要です。

対処法としては、短めのタイバーを利用し、小剣をワイシャツに挟む方法や、ネクタイの小剣(結んだときに後ろ側に来て隠れる側)をズボンに入れる方法などがあります。

また、ネクタイの幅も重要なポイントです。一般的なネクタイは大剣の横幅が8cm程度のものが多いでが、これより太いものや細いものなど様々な幅のネクタイがあります。

剣幅が太くなるほどクラシックな印象になり、反対に細くなるとモードな印象になります。ビジネスシーンでは、特に細すぎるネクタイを使うのは避けた方が無難と言えるでしょう。

ちなみに、スーツのジャケットのラペル(下襟)の横幅とネクタイの大剣幅が同じだとバランスが取れて視覚的に美しく見えると言われています。

ネクタイの結び方

ネクタイの結び方にも、いくつかの種類があります。以下では代表的なものを解説します。

プレーンノット

もっとも一般的で、基本となるネクタイの結び方です。ネクタイの結び方の中では最も簡単で、あらゆるネクタイで実践できます。また、結び目が縦長の逆三角形に見えるため、スタイリッシュな印象になります。

ウィンザーノット

ネクタイを結んだときのコブ部分(ノット)が横に広がった逆三角形で、ボリュームがある結び目に仕上がります。しっかりと結ぶため、一度締めると形崩れしにくいのが特徴です。また、クラシックな印象となります。

逆三角形が横に広いため、シャツの襟型がワイドやカッタウェイなど広く襟先が開いたものに適しています。

セミウィンザーノット

ウィンザーノットに次いで、ノットに程よくボリューム感を出すことができる結び方です。結ぶことで美しい逆三角形のノットが出来上がり、クラシックで上品な印象を与えることができます。

結び方はどう使い分ける?

このようにネクタイの結び方は代表的なもので3パターンがあります。
最近では、いつでもプレーンノットで結ぶというケースも増えていますが、基本的には「シャツの
襟型によって使い分ける」方法がオススメです。例えば襟先が大きく広がったワイドカラーのシャツであれば、ノットが横方向に広いウィンザーノットで結ぶといった具合です。

ネクタイを結ぶ上での注意点

ネクタイを結ぶ上では、いくつか注意すべき事柄があります。
ここでは、ネクタイを結ぶ際の注意点について解説します。

結ぶ際にノット両端に結び紐が見えないようにする

ネクタイを結ぶ際にもっともやりがちな失敗は、結び目が見えてしまうことです。ノットとシャツ襟の間にネクタイの結び目が見えてしまうと、せっかくネクタイを締めてもだらしない印象を与えてしまいます。

お会いする方に信頼していただけるように、ネクタイはしっかりと締め上げるようにしましょう。また、プレーンノットで結ばれた時、どうしても結び目が見えてしまう場合には、ウィンザーノット、セミウインザーノットで結ぶのも一案です。

大剣の位置はベルト金具の中央

ネクタイを結んだ時に、大剣の先端がベルト金具の真ん中あたりに位置するのが、ネクタイの見え方の理想です。これより長いと間伸びした印象になり、反対に短すぎるとコミカルな見た目になってしまいます。

ディンプルを作るのがオススメ

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ネクタイを結ぶときのテクニックとして「ディンプルを作る」という方法があります。ノットの真下に意図的にディンプルと呼ばれるくぼみを作ることによって、ネクタイが立体的で美しい見た目になり、Vゾーンに奥行きが生まれます。

ディンプルは通常のビジネスシーンで実践できますが、装飾的な意味合いもあるため、弔事などの不祝儀の場では作らないように注意しましょう。

まとめ

このコラムでは、ネクタイの選び方やコーディネート方法について詳しく解説しました。なお、ネクタイの選び方のポイントを改めて紹介すると以下の通りです。

・ネクタイはビジネスシーンを飾る唯一のアイテム

・どのようなネクタイがあるか?

・ネクタイには幾つかの素材がある

・ネクタイの柄

・ネクタイの柄の「入り方」は2種類ある?

・ネクタイを選ぶ基準

・誠実、知的、真面目な印象

・優しさ、親しみやすさ

・威厳、権威性、重厚感

・実は重要なネクタイの「サイズ」

・ネクタイの結び方

・ウィンザーノット

・セミウィンザーノット

・プレーンノット

・結び方はどう使い分ける?

・ネクタイを結ぶ上での注意点

このコラムが、ネクタイを選ぶ際のご参考となりましたら幸いです。

なお、今回はネクタイに焦点を当てて解説しましたが、スーツ全体を通して「どのように着るか」が大事です。スーツの着こなし方については下記のコラムもぜひご覧下さい。

ネイビースーツの着こなし方|シーン別のオススメ着こなしもご紹介。

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監修者

オーダースーツ銀座英國屋 代表取締役社長 小林英毅

小林英毅(銀座英國屋 代表取締役社長)

1981年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。 オーダースーツ銀座英國屋の3代目社長。 青山学院大学ファッションビジネス戦略論・一橋大学MBA・明治大学MBA・ネクストプレナー大学にてゲスト講師。 銀座英國屋は、創業80年。東京銀座・オークラ東京・大坂梅田・大阪あべのハルカス・京都に店舗展開。

ビジネスウェアを選ぶ際の「どなたから、信頼を得たいか?」という視点を軸に、オーダースーツについて、お役に立つ情報をお届けいたします。

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